5月10日に開催されたF1 Eスポーツ・バーチャル・グランプリ第5戦スペインで、ウイリアムズのジョージ・ラッセルが初優勝を飾った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年シーズン序盤10戦の延期あるいは中止が確定、シーズンスタートの目途が立たないなか、F1は、ファンを楽しませるため、公式Eスポーツ・バーチャル・グランプリを立ち上げた。
レースは、公式ゲームF1 2019を使用し、もともとのカレンダーに従って開催される。5月10日には、本来バルセロナでのスペインGPが開催される予定だった。
今回参加した現役F1ドライバーはシャルル・ルクレール(フェラーリ)、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)、ランド・ノリス(マクラーレン)、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、ジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)の6人。また、元F1ドライバーのアントニオ・リウッツィがアルファタウリから今回初参戦を果たした。
サッカー界からは、マンチェスター・シティFCのセルヒオ・アグエロがレッドブル、FCバルセロナのアルトゥール・メロがハース、レアル・マドリードのティボー・クルトワがアルファロメオでそれぞれエントリーした。
番組冒頭には、スペイン出身の2度のF1ワールドチャンピオン、フェルナンド・アロンソが登場、バーチャルレースについて聞かれ「本物とは違うけれど見ていて面白い」と語り、スペインGPの思い出も振り返った。
予選ではラッセルがポールポジションを獲得、エステバン・グティエレス(メルセデス)、ルクレールが続いた。
決勝スタートでラッセルは出遅れ、5番手に落ち、ルクレールが2周目にトップに浮上する。2番手のアルボンは2回ストップの戦略をとり、一時はトップを走行するが後退、レース中盤まではルクレールをラッセルが追う展開に。33周のレースの25周目にラッセルはルクレールをオーバーテイクし、リードを奪う。しかしラッセルはその前にトラックリミットを超えたことによる3秒ペナルティを受けていた。
3秒以上のギャップを作らなければならないラッセルにルクレールが迫り、一度は追い抜いたものの、再び抜き返される。しかしラッセルから2秒以内の差で走っていたため、ルクレールの優勝かとみられたが、最終ラップを前に自身もトラックリミット規則による3秒ペナルティを受け、逆転優勝はかなわなかった。
ラッセルがF1公式バーチャルGPで初優勝、2位ルクレール、3位グティエレスというトップ3となった。アルボンは4位だった。
「最高の気分だよ。久しぶりの優勝だからね」とラッセル。
「シャルルの前に出たけれど、3秒のペナルティを受けていたから、必死でプッシュした」
「スタートがうまくいかなくて一時は5番手に落ちた時には『またシャルルを勝たせてしまうのか!』と思った」
次回バーチャルGPは5月24日にモナコのコースで行われる予定となっている。
■グリッド
■スタート
■レース序盤、ルクレールがトップに
■ラッセルがトップに浮上
■リザルト(トップ10)
■F1バーチャル・スペインGP ノーカット