【新型コロナ】今どきの“学童保育”はビデオ会議アプリ 大学生ら企画、広がり期待

ビデオ会議アプリの交流会で○×ゲームを楽しむ小学生ら

 神奈川大学(横浜市神奈川区)の学生有志らがビデオ会議アプリを活用し、臨時休校や外出自粛の続く子供たちとの交流の場づくりに努めている。オンライン版の“学童保育”といえる企画をサポートするNPO法人関係者は「新しい子育てや福祉支援のロールモデルとして他の地域でも展開したい」と活動の広がりに期待を寄せている。

 7日に行われた3回目の交流会には、横浜市内の小学1~5年の男女計8人が自宅から参加。自己紹介に続いて少人数グループに分かれ、パソコンの画面を通じてクイズや「○×ゲーム」を約1時間楽しんだ。

 事前にゲームで使う札を作る宿題を与え、チャット機能や手書きのフリップを使ってクイズを出すなど子供たちの関心を引く工夫も凝らした。小学生が家族や趣味の話をする時間は学生たちが聞き手に回った。

 参加した白石航君(9)は「ゲームの札を段ボールで作ってクイズをした。2問しか正解できなかったので、次はもっと頑張りたい」と画面に前のめり。同大学4年の袴田咲織さん(22)は「1回目に比べて子供たちと一緒に楽しめた」と手応えを口にする。

 若者のキャリア支援をするNPO法人「アクションポート横浜」(高城芳之代表理事)が旗振り役となり、同大学経営学部の山岡義卓ゼミナール、港北区で子育て支援施設の運営などを手掛けるNPO法人「びーのびーの」の3者で連携。コロナ禍で学校や学童施設に通えない児童と、実習科目やボランティア活動が滞る大学生の双方の課題を解決する狙いだ。

 今後は週2回の実施を目指し、一般の参加者募集も検討するという。高城さんは「外出自粛で人と話す機会が減っている中で、オンラインでも地域にできることを増やしたい」と話している。

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