FIA-F2バーチャルレーシング第2戦:周冠宇がルクレールと接触も初優勝。ナトーは雪辱果たす

 FIA-F2バーチャルレースの第2戦バルセロナが行われ、初参戦の周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)がフィーチャーレースを、ノーマン・ナトー(カーリン)がスプリントレースを制した。

 今回はフィーチャーレースが19周、スプリントレースが5周というフォーマット。ポールポジションを獲得したのは先週に続いてアーサー・ルクレール(プレマ・レーシング)で、2番手には周冠宇が並び、松下信治(MPモータースポーツ)も6番手と上位からのスタートとなった。

 ルクレールがフィーチャーレースのスタート直後からトップを走り続ける一方、周冠宇は1コーナーでナトーの先行を許した。周冠宇はすぐさまポジションを取り戻しファステストラップを記録しながら走行を続け、6周目にはルクレールをオーバーテイクした。

 その直後に接触しながらもルクレールがポジションを取り戻したが、接戦の末に両者は再度接触。ルクレールはスピンを喫して6番手までポジションを落としてしまい、そのままピットへ戻ってタイヤ交換を行った。

 周冠宇にはトラックリミット超過による警告が複数回出されていたため、3秒のタイムペナルティが科された。しかし7周目にピットストップを終えたあとも順調に走行を続け、レース後半までタイヤ交換のタイミングを引っ張っていたジャック・エイトケン(カンポス・レーシング)がピットに入った後は、再び隊列の先頭に立った。

 レース終盤、ルクレールは2番手までポジションを上げたが周冠宇とのギャップは8秒以上にまで開いており、周冠宇が逆転で初優勝を飾った。一方ルクレールは最終ラップに突如レースをリタイア。原因は技術的なトラブルとみられている。

 周冠宇に続いてオリバー・ローランド(ダムス)、リリム・ゼンデリ(トライデント)の順でフィニッシュしたが、ローランドにはタイムペナルティが科されていたため、2位がゼンデリ、3位がローランドとなっている。

 スプリントレースでは、フィーチャーレースのリザルトのトップ8までにリバースグリッドが適用される。2番手スタートのルイ・デレトラズ(チャロウズ・レーシング・システム)がスタート直後にトップに立つと、ナトー、エイトケンと続いた。

 上位3名の順位は変わらないまま最終ラップを迎えたが、1コーナーでナトーがデレトラズをオーバーテイクしトップに浮上。第1戦ではペナルティで優勝を逃したナトーが雪辱を果たした。デレトラズは2位でレースを終え、周冠宇の猛追を抑えきったエイトケンが3位に入賞した。松下は10位でレースを終えている。

 次戦の舞台はモンテカルロ(モナコ)で、5月24日(日)に行われる予定だ。

■フィーチャーレース

■スプリントレース

■F2バーチャル・レーシング 第2戦バルセロナ 決勝レース(フィーチャーレース/スプリントレース)

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