休業協力金、申請始まる 長崎県内事業者「活用し耐える」

ネットで調べながら必要書類などをまとめる辻さん=長崎市、「コバチ」

 新型コロナウイルス特措法に基づき、長崎県が実施した休業協力の要請に伴う協力金の申請受け付けが11日、始まった。郵送または20日からインターネットで受け付ける。給付は今月下旬から始まる予定。
 県は緊急事態宣言が全国に拡大されたことを受け、4月25日から5月6日の間、遊興施設などに休業協力を要請。飲食店についても営業時間の短縮を求めた。遊興施設は20日まで延長されている。
 申請には、営業許可証や振込先などのほか、期間中の休業や営業自粛を証明できるポスターのコピーなどが必要。長崎市銭座町の洋食店「グレープナッツ」のオーナー宮川淳さん(49)は、営業自粛を告知した店頭チラシを画像として取り込み、申請用のデータに変換する作業に苦戦。パソコンに詳しい知人に相談しながら何とか書類をそろえた。
 「ほかの補助金制度などと比べ、書類は少なくて済んだ」と宮川さん。ネット申請するつもりだったが、国の持続化給付金をネットで申請した際に回線混雑で2時間以上かかったため、「また混み合うのでは」と心配し決めあぐねている。
 同市鍛冶屋町の居酒屋「コバチ」の店主、辻竜太さん(46)は、夜間中心だった営業を昼間のテークアウトに切り替え、4月の売り上げは半分以下に落ち込んだ。協力金のほか、国や同市の持続化給付金などの支給条件を各機関のホームページで調べ、当てはまるものをまとめた。
 辻さんは「協力金は非常にありがたい。行政も知恵を絞って支えようとしてくれている。活用して耐え抜き、また笑顔でお客さまを迎えたい」と決意を口にした。

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