【コロナに負けない!現役CAポジティブチャレンジvol.6】CA・飲食店にカウンセリングを行うCA

コロナに負けない!現役CAのポジティブチャレンジ

新型コロナウィルスによる外出自粛や渡航制限で、減便・運休が続く航空業界。

 

CA(客室乗務員・キャビンアテンダント)は、フライトがなくお給料が激減、自宅スタンバイ続きでいつどこにフライトになるか分からず気が休まらない、フライトに行けば感染リスクと隣り合わせ、など厳しい状況にあります。

 

そんな中、CAメディアではZOOMで現役CAのオンライン情報交換会を開催。

そこで見えてきたのは、現状を嘆いてばかりいないで、前を見て行動を起こしている強いCAのポジティブな面。

 

コロナをきっかけに自分を見つめ直したり、この状況だからこそできることに取り組む現役CAのポジティブチャレンジをリレー形式でご紹介していきます。

 

第6回目は、キャリアコンサルタントの資格を活かして、新型コロナウィルスによって大きな打撃を受けているCAや飲食店にカウンセリングを行うCAにゃんこさんが登場!

 

 

現役CAの実情に関するアンケート調査を実施

航空業界は現在とても苦しい状況にあります。

 

フライトが次々とキャンセルになり、ほぼ白紙のようなスケジュール。外資系エアラインの現役CAとして働く筆者自身も、しばらく休業せざるを得ない状況になりました。

 

次にフライトできるのがいつになるか分からない、いつまでこんな状況が続くのだろう、と不安な気持ちでいたのですが、ふと「こういう気持ちでいるCAは、私だけではないはずだ」と考えるようになりました。

 

今回の新型コロナウィルスに対する措置は各エアラインによって違うようで、「自分の会社の状況は分かるけれども、他社はどうなっているんだろう?」と気になっているCAは多いのではないかと思ったのです。

 

一言でCAといえど、他社の内情は分かりません。でもこんな時こそ、会社間を越えて情報を共有し、自分が今置かれている現状をきちんと把握することで今後の自分はどうすべきか考えられるのではないかと思い、「現役CAの実情に関するアンケート調査」を実施することを決心しました。

 

他社のCAは今どれくらいフライトしているのか?お給料面や補償はどうなっている?など、皆が気になっているであろう事柄を意見集約しながらアンケートを作成しました。

 

幸い横のつながりも多い業種なので他のエアラインCAの友人や同期、同期の友人にも協力をお願いをしたり、自身のブログやSNSを利用してアンケートを拡散し、「現役CA100人」を目指してアンケート調査を行いました。

 

間もなく集計が終わるので、結果についてはまた別記事でお知らせしたいと思います。

 

アンケート結果が少しでも現状に不安を感じている現役CAたちの役に立てばと思っています。

 

CAや飲食店に向けたキャリアカウンセリング

筆者は現役外資系CAとして働く傍ら、「国家資格キャリアコンサルタント」という資格を保持し、CAからのセカンドキャリアや転職支援、働く女性の生き方支援などの活動を行っています。

 

「キャリア」というのは単に仕事上の役職や経歴のことを現すのではなく、人が生涯で果たしていく仕事やプライベートな出来事を含めたライフスタイル全体のことです。この「ライフキャリア」という概念を多くの人に伝えていきたいと考えています。

 

今回の新型コロナウィルスをきっかけに、「これからの自分」について考えた方も多かったのではないでしょうか。

 

そんな方々の力になりたいと思い、資格取得の際に身につけたカウンセリングスキルを活かして、「こうすればいい」と自分の考えを押し付けるのではなく、悩みを抱えている方自身が自分の意思で「こんな風に生きていきたい」と考えていけるよう、CAを中心に個別カウンセリングを行っています。

 

また、知り合いで日頃お世話になっている飲食店関係の方々の中には、大打撃を受けた経営に追われて従業員の方々のケアまで追いつかないという方も。そんな経営者陣に代わり、従業員の方々に向けたキャリアカウンセリングやモチベーションアップ講習などをボランティアで行っています。

 

こういう時だからこそ、日頃お世話になっている方々や周囲の人々に対して自分ができることはして、お互いに支えあえればと思っています。

 

次のページ:医療機関への布マスク寄付活動

 

 

医療機関への布マスク寄付活動

CAとしてフライトがなくなってみて改めて、社会と関わっていないことにとても違和感を感じました。

 

今自分が家でのんびりしている間にも、過酷な医療現場で寝る間も惜しんで働いている人達がいる。その人たちに対して、何かできることはないかと思っていた矢先、「ANAのCAが有志で防護服制作を支援する」というニュースを目にしました。

 

「もしかしたら、こういうことが自分にもできるかもしれない」と思い、たまたまオンライン診療に切り替えていたいつも通っている美容皮膚科の院長先生に相談してみました。

 

すると「布マスクであれば、滅菌加工をして飛沫を防ぐ防水シートを挟めば医療機関でも使用できるのではないか」との返答がありました。

 

今は少しずつ補充されてきているそうですが、先生とお話した4月半場頃は医療機関の深刻な物資不足が問題になっており、治療にあたっている医療従事者の方のマスクが足りなくなってしまうかもしれないと言われていた状況でした。

 

そのため、布マスクであっても寄付すれば役に立つのではないか。と考えたのです。

 

美容皮膚科ということで実際コロナ治療の現場に立つわけではないですが、仲間の医療機関が物資不足になってしまっていることに心を痛めていた院長先生にご賛同いただき、クリニック監修のもと服飾関連の友人の力をお借りしてマスクの型紙と見本を制作しました。

 

そして、休業となってしまい時間ができたCA仲間や友人の有志を募りマスクを制作し、500枚近くを医療機関へ寄付させて頂きました。

 

驚いたのは、お願いをした皆さんが本当に快く二つ返事で引き受けてくださったこと。

 

「自分たちが医療現場に実際行ってできることはないけれども、何かしらの形でそういった最前線で戦ってくださっている方々の力になりたい」と皆さん口をそろえて言ってくれました。

 

世界中が辛い状況にさらされているなかで、人の心の温かさを感じられる出来事になりました。

 

 

アフターコロナに向けて

新型コロナウィルスによって私たちが受けたダメージは確かに大きいです。

 

しかし、苦しい時があったとしても、それがいつまでもは続くことはありません。

 

どんな状況になったとしても、落ち込むことがあったとしても、人生が終わるわけでなく、これからも続いていきます。

 

大切なのは起きたことに落ち込むのではなく、「この先をどうするか」を考えることだと思っています。自粛生活で家にいたってできることはあるはずです。きちんと現実に向き合い、乗り越える術を探していける人でありたいですね。

 

私のポジティブチャレンジも、どこかで誰かのお役に立てればと思っています。

 

 

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