刑務所内でのコロナ対策はどうなっているのか? もし所内でコロナが発生したら… 元関東連合幹部が獄中から告発

アベノマスクもすっかり過去のものに。

編集部では、元関東連合の石元太一氏と往復書簡を交わしています。今回、刑務所内では、コロナに対してどういった対応をしているのかを質問しました。

※現在、石元氏はいわゆる「六本木クラブ襲撃事件」で起訴され、刑務所に服役中です。

【所内では世間ほどコロナの事は話題になっていないと思います。コロナに関する情報は、新聞やラジオを通じて全受刑者の耳に入っていますが、実際に閑散とした街の様子などを目にしていないからか、どこか身近な事として捉えらていない受刑者が多くいる気がします。

自分のように面会や手紙によって情報が入ったり、雑誌などを通じて積極的に情報を得ようとしている受刑者は少ないですから、情報弱者のようになってしまっている受刑者は今いち外の状況を想像しにくいのでしょう。こういった時にこそ、面会や手紙の重要さというものがよく分かりますね。

今回の事を機に、刑務所も面会の在り方も、必要性を考え、改めてくれるとよいのですが…。

そんな中、4月8日の昼食後に、突然一般面会をしばらくの間制限するという告知が全受刑者にありました。

その告知によると、4月14日を最後に弁護士以外の面会を全て禁止するとの事でした。それに伴い、その内容だけを記した手紙に関して通数外発信を認めるとの言われたのですが、仮に次の日に手紙を出しても、相手方に届くのは次の週になる可能性が大いにあるので、実質、その日をもって面会は出来なくなるのとほぼ同義でした。

一体何をもって刑務所が「14日まで」と定めたのかはわかりませんが、「相変わらず非情な事をするな」と思わざるを得ませんでした。(実際、他の受刑者達からもその事に対する不満の声はあがっていました。)

所内のコロナ対策ですが、面会の制限の他に、「体育館の使用禁止」「グラウンドでのソフトボールの用具の使用禁止」「雑居房のみ8時間過ぎから5分程度の換気」が義務付けられました。

でも、どれも首をかしげざるを得ないような対策です。

「一応やっている」というアリバイ程度のものでしょう。5分程度居室内の換気をしたところで、雑居房内は狭く、逃げ場もないので意味がないでしょうし、工場に出れば更衣室や食堂で「三密」の状況が生まれます。(食堂では刑務官を含めた60名近くの受刑者が30分以上もの間その中で昼食と休憩をとる以上、その後手洗いやうがいもさせません)

「これは所長に対する苦情の申し立てでもして、早急に何とかしてもらわないと…」と思っていたら、4月21日の朝、「22日をもって一旦工場を閉める」という告知があったので安堵したところです。

もし刑務所内でコロナが流行してしまったら、高齢者も多い為、大惨事になる事が予想されるので…。とりあえず、5月6日のGW明けまでとの事ですが、まだ確定ではないようです。とにかく1日も早く終息してくれればと願ってやみません。】(原文・ママ)

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