客船集団感染3週間 昼夜問わず医師ら奔走 陸自やDMAT 医療支援

クルーズ船近くに設置された現場事務所。毎朝9時半からの定例テレビ会議で船内に残る乗組員の健康状態やその日の動きなどの情報を共有するDMATの医師ら=長崎市香焼町、三菱重工業長崎造船所香焼工場(県提供)

 長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼工場に停泊中のクルーズ船コスタ・アトランチカ(イタリア船籍、8万6千トン)で新型コロナウイルスの集団感染が確認されて約3週間。現場では、陸上自衛隊や九州各県の災害派遣医療チーム(DMAT)、民間団体などの医師や看護師らが毎日、24時間体制で乗組員の医療支援に当たっている。

 工場内に設置されたプレハブの現場事務所では医師らが毎朝、長崎大学病院や県庁などを結んだ定例テレビ会議を開き、船内状況などを共有。県職員らと一丸となって、収束へ向けた対応に奔走している。

県庁内に設置されたクルーズ船対策本部。鹿児島県など九州各県から駆けつけたDMATの医師や看護師らが現場での医療支援などについての打ち合わせなどを行っている=県庁(県提供)
現場事務所や長崎大学病院、県庁などをつないで実施される毎朝の定例テレビ会議。長崎大学病院感染制御教育センターの泉川公一センター長(右端の画面)の意見などを聞く災害派遣精神医療チーム(DPAT)や県、県警の関係者ら=県庁(県提供)
長崎市香焼町の三菱重工業長崎造船所香焼工場に停泊中に新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船コスタ・アトランチカ。乗組員の健康管理、感染拡大防止のため、陸上自衛隊や災害派遣医療チーム(DMAT)などの医師らが医療支援に当たっている。帰国する乗組員が増える中、3週間以上支援を続けてきた陸上自衛隊が災害派遣を14日で終了。コンピューター断層撮影(CT)診断車も長崎を離れる=長崎市(県提供)

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