FFG 3期ぶり経常赤字53億円 信用コスト増要員

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)が13日発表した2020年3月期連結決算は、経常損益が53億円の赤字となった。景気後退局面に備えた貸倒引当金の見積もり方法の見直し、新型コロナウイルス感染拡大の影響を予防的に織り込んだこと、十八銀行(長崎市)との経営統合に伴う引き当て基準の統一などによる信用コストの増加が要因。経常赤字は3期ぶり。
 純利益は、十八銀との経営統合に伴う一時的な経理処理による利益の計上を主因に、過去最高の1106億円となった。本業のもうけを示すコア業務純益(傘下4行合算)は、国債などの償還に伴う資金利益の減少を主因に前期比50億円減の789億円だった。
 21年3月期は、経常損益が黒字転換し560億円、純利益は400億円を見込む。テレビ会議システムで会見した柴戸隆成会長兼社長は、十八、親和両行の合併について「計画通り進んでいる」と述べた。

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