新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛が続く中、川崎市内でごみの排出量が大幅に増加している。特に緊急事態宣言が発令された4月7日以降、前年比で1日平均100トン以上増えており、市は原因に「巣ごもり生活」を挙げ、減量への協力を呼び掛けている。
市生活環境部によると、4月1~4日の排出量は速報値で計2864トン。前年に比べ、1日当たり平均28トン増えた。その増加傾向は宣言発令後の7日以降、より顕著になり、6~11日は計5180トン、平均106.2トン増となった。
以降も1日当たり100トン以上増える日が続き、27日から今月2日は計5706トン、平均63.3トン増とやや緩んだものの、大型連休後半を含む4~9日は計6385トンで、平均は162.8トン増まで膨らんだ。
同課によると、プラスチック製容器包装などの資源ごみも同様の傾向という。排出量はここ数年、減量傾向だっただけに、担当者は「大型連休の収集量は例年多いものの、前年比がこれだけ増えるのは外的要因がないとあり得ない」と説明。外出自粛で自宅で過ごす時間が長くなり、部屋を片付けたり、食事をテークアウトしたりする機会が増えたことも要因と推察する。
今後について、担当者は「宣言が解除されれば増加傾向は緩和するだろうが、在宅勤務(テレワーク)の浸透ですぐに減少に転じるのは厳しい」と予想する。
急激な増加で収集や処理に支障が出ないよう、市は改めて、ごみの減量や、封の徹底といった適切な出し方を呼び掛けている。