アパート内覧中に女性刺した男、別の強盗致傷容疑で再逮捕 女性に刃物押し当て脅迫 所持金なく困窮か

 横浜市旭区のアパートで4月、不動産会社の女性社員(23)が物件案内中に刺されて重傷を負い、現金入りのバッグなどを奪われた事件で、神奈川県警捜査1課と旭署は16日、強盗殺人未遂容疑で逮捕されていた東京都出身で住所不定、無職の男(25)を、別の女性に対する強盗致傷容疑で再逮捕した。

 再逮捕容疑は、4月25日午前0時25分~同30分ごろ、横浜市中区桜木町1丁目の歩道で、同市西区に住む女性会社員(24)に、背後から刃物のようなものを腹部に押し当て「騒ぐな、殺すぞ」などと脅迫。同区みなとみらい2丁目の歩道まで女性を連れ出して押し倒し、軽傷を負わせ金品を奪おうとした、としている。同容疑者は「金を奪おうと思った」などと供述、容疑をおおむね認めている。

 同課によると、女性を脅していた同容疑者は、通行人の男性に目撃されたことに気づき、何も奪わず逃走したという。

 同容疑者は、同日午後4時半ごろ、同市旭区さちが丘のアパート室内を内覧中に、女性社員の背中などを刺して重傷を負わせ、女性のバッグ(現金数千円など在中)などを奪ったとして、翌26日に逮捕された。これまでの調べに、「室内だと2人きりになり、狙いやすいと思った」などと供述しているという。

 同容疑者は逮捕時、所持金がほとんどなく経済的に困窮していたとみられる。県警は同容疑者が路上強盗に失敗したため、確実に現金を奪おうと物件探しを装った事件を計画した可能性もあるとみて、詳しい経緯を調べる。

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