消毒用アルコール 月3千本の出荷へ 力を合わせ打ち勝とう 壱岐の華

手指消毒液用アルコールの出荷を開始した壱岐の華の長田社長=壱岐市、壱岐の華

 新型コロナウイルス感染拡大で消毒用アルコールが品薄となったのを受け、長崎県内の酒造会社が代替品の製造に取り組んでいる。壱岐市芦辺町の酒造会社、壱岐の華は11日から、酒税が免除される手指消毒液用の高濃度アルコール「壱岐の華アルコール62%」を医療・福祉機関向けに出荷を始めた。

 厚労省が3月23日付で臨時特例を設け「高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代替品として用いることは差し支えない」との見解を示し、実質的に酒類製造業者の手指消毒液用アルコールの製造が可能となった。これを受け、壱岐の華は高濃度アルコール精製の準備を始めた。
 500ミリリットル入り瓶で月3千本の出荷を見込む。医療・福祉機関へは酒税が免除されたものが供給可能で、12本1ケースを1万800円(消費税別)で販売。関東を中心に注文があるという。
 18日からは県内の小売店で一般販売を始めるが酒税は免除されない。1本1480円(同)。医療・福祉機関からの注文が多い場合はそちらを優先する。
 長田浩義社長は「厳しい時期が続くがみんなで力を合わせてコロナに打ち勝とう」とエールを送った。
 問い合わせ受け付けは医療・福祉関係のみ。電話0920.45.0041。

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