【新型コロナ】「ドライブスルー八百屋」始めました 厚木のリンクボール

注文した客の車に、野菜の入った段ボール箱を運び入れる担当者=厚木市恩名

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚木市恩名の青果卸・小売業リンクボール(福島大地社長)は、本社敷地内で「ドライブスルー八百屋」を始めた。緊急事態宣言に伴う取引先の飲食店の営業自粛で同社も売り上げが減少しており、打開策として考案した。スーパーマーケットなどの混雑を避けたい人の利用を見込んでいる。

 利用には前日午後8時までの注文が必要。受け取りを指定した日に自動車で訪れ、社屋の一角に設けた窓口で運転席に座ったまま係員に料金を支払う。支払いが済むと、注文した野菜の入った段ボール箱が車に積み込まれる。

 野菜はセット販売で4コースを設定。1980円コースは春キャベツ1個、ジャガイモ5個、大根1本、レタス1個、タマネギ3個など9種の野菜に卵10個が付く。ホウレンソウや豚肉600グラムなどを加えた2980円コース、マイタケや米5キロも入る4980円コースなどがある。今後は果物をセットにしたコースも設ける。

 同社によると、これまで野菜を卸していた飲食店は約250店あったが、営業自粛で販売先は半減したという。7日にドライブスルー方式を始めたところ、1日当たり10~15件の来店があり、予想以上の反響があった。中には「先日買って食べたら新鮮でおいしかったので、また買いに来た」と再訪した女性もいた。

 同社の建物内には、総合スポーツクラブが母体となったサッカーチーム「はやぶさイレブン」が入居しており、所属選手らも販売を手伝っている。

 ドライブスルー方式は水・日曜、祝日休み。注文はウェブサイト(https://sites.google.com/view/linkballdrovethru/)から。

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