「医療体制維持できた」 客船感染で県保健部長

 長崎県の中田勝己福祉保健部長は19日、長崎港に停泊中のクルーズ船コスタ・アトランチカで新型コロナウイルスの感染者が確認されてから20日で1カ月となることについて、「重症者が1人しか出なかったことは医療体制を維持する上で大変重要だった」と述べた。
 同船では149人の集団感染が発生。1人目の感染が確認された1カ月前の状況について、中田部長は「乗組員の年齢構成なども分からず、(陽性者が)多数発生したら県内医療は厳しいと感じた」と振り返った。その後、陽性者の多くが軽症にとどまったことは「専門家の支援が非常に有効だった。(出港予定までの)残り2週間しっかり連携していきたい」と話した。
 19日現在、304人が帰国。船内に318人が滞在し、5人が長崎市内の2指定医療機関に入院中。20日は外国籍の2人が下船して帰国の途に就く。

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