3度目のタイガース加入 メイビンのキャリアを振り返る

2月にキャメロン・メイビンがタイガースのキャンプ施設のクラブハウスに足を踏み入れたとき、メジャーリーグ公式サイトでタイガースの番記者を務めるジェイソン・ベックは「タイガースが3度獲得した選手はこれまでにいるのだろうか」という点に興味を持った。調査の結果、微妙なところではあるものの、ベックは「ノー」という答えにたどり着いた。

タイガースはオマー・インファンテを3度獲得している。1999年4月にインターナショナルFAとして契約し、2012年7月にマーリンズからトレードで獲得。2016年12月にはフリーエージェントとしてマイナー契約を結んだが、2017年はメジャーでプレーしなかった。ベックが「インファンテも該当する」と断言できないのはこれが原因である。

ブラッド・オースマスもタイガースに3度在籍しているが、3度目は監督としてだった。ラモン・サンティアゴも同様(3度目はコーチ)。よって、メイビンが今年タイガースでプレーすれば、3つの期間にわたってタイガースの選手としてプレーした史上初の選手になるというわけだ。

メイビンは2005年のドラフトでタイガースから全体10位指名を受けてプロ入り。2007年に20歳でメジャーデビューを果たしたが、同年オフにミゲル・カブレラを含む大型トレードでマーリンズへ放出された。

マーリンズで伸び悩んだメイビンは3年後の2010年オフ、リリーフ投手2人とのトレードでパドレスへ放出。移籍1年目の2011年はレギュラーに定着して40盗塁をマークしたが、2015年4月に今度はクレイグ・キンブレルを含む大型トレードでブレーブスへ放出された。

ブレーブスでは正中堅手として10本塁打、23盗塁とまずまずの働きを見せたが、2015年オフに再びリリーフ投手2人とのトレードでタイガースへ放出。古巣に復帰した2016年は94試合のみの出場ながら打率.315、OPS.801をマークし、同年オフにビクトル・アルカンタラとのトレードでエンゼルスへ移籍した。

エンゼルスでは低調なパフォーマンスに終始し、2017年8月にウエーバーでアストロズへ放出。シーズン終了後にフリーエージェントとなり、マーリンズと契約したが、同年7月にマリナーズへトレードされ、2年連続でシーズン途中の移籍を経験することになった。

昨年はジャイアンツと契約したものの、開幕前に解雇され、次はインディアンスと契約。しかし、メジャー昇格を果たせないまま金銭トレードでヤンキースへ移籍し、82試合に出場して自己最多の11本塁打を放つ活躍を見せた。

そして、シーズン終了後にフリーエージェントとなり、今年2月に古巣タイガースと契約。3度目のタイガース在籍となる今年は「1番・ライト」での起用が予想されている。度重なる移籍で様々な経験を積んできたメイビンが、若手の多いチームを牽引する活躍を見せてくれることを期待したい。

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