祭りで「浦賀奉行所復元を」

 幕末のペリー艦隊来航時に黒船に乗り込み、交渉に当たった浦賀奉行所与力、中島三郎助の誕生日(1月25日)にちなむまつりが23日、横須賀市浦賀の住友重機械工業機関工場で開かれた。市内の歴史サークル「中島三郎助と遊ぶ会」による手づくりの企画。

 浦賀奉行所は1720(享保5)年から江戸幕府が終わる1868(慶応4)年まで約150年間開設されたが、現在は石垣の一部などが残るのみで当時の面影はない。2020年には同奉行所設置300年の節目を迎えることから、会長の大内透さん(69)は復元を求める地元の取り組みへの協力や署名を来場者に呼び掛けた。

 西浦賀在住の郷土史家山本詔一さん(66)は、船の積み荷のチェックや司法機能を果たした同奉行所と三郎助の役割について講演。「全国で奉行所復元の流れがあり、浦賀でも実現させたい」と話した。会場では三郎助の功績をたたえる歌「日本一の三郎助」も披露された。

© 株式会社神奈川新聞社