*この記事はアメリカ(amazon.com)でのAmazonマーケティングを前提としています。日本のAmazon(amazon.co.jp)とは広告の内容や規定が異なる場合がありますのでご了承ください。
アメリカ最大のショッピングサイト“Amazon”のスポンサー広告について徹底ガイドする第4回目です。実際にAmazonで広告を運用し始めたら、その後の効果測定はどのようにすればいいでしょう?広告した商品が売れることが一番の目的であり目に見える効果ですが、それにどのくらいの広告費用が掛かったのか、それは妥当な金額かを分析する必要があります。
今回はAmazon広告の効果測定における重要な指標『ACOS』と『ROAS』、そしてスポンサープロダクトとスポンサーブランドそれぞれで得ることのできるレポートの種類について解説します。
前回までの記事はこちら↓
第1回:Amazon スポンサー広告徹底ガイド:その①-4つの広告の種類と違い-
第2回:Amazon スポンサー広告徹底ガイド:その②-ターゲット設定について-
第3回:Amazon スポンサー広告徹底ガイド:その③-入札(オークション)の仕組みと予算の調整方法-
ACOSとは?
ACOSとはAdvertising Cost of Salesの意味で、売上額に対して掛かった広告費用の割合です。ACOSは%で示され、Amazonスポンサー広告においては費用対効果を測る上でもっとも大事な指標です。ACOSは以下のような計算式で算出されます。
2ドル分の広告で20ドルの売り上げを得たとすると、ACOSは10%です。少ない広告費でなるべく多くの売上げを上げることが望ましいので、ACOSは低ければ低いほど良いということになります。どのくらい低ければ良いのか?という疑問について、商材やターゲティング方法によって異なるので明確な基準はありませんが、初めての方は20%を目安にしてみてください。現在ACOSが20%を超えている広告キャンペーンがあれば、ターゲット方法やクリック単価を見直してみましょう。
ちなみにACOSの読み方は「エーコス」が正しいようです。先日参加したAmazonのセミナーでマーケティング担当者がそのように発音していたので、アメリカでは少なくともそうなのだと思われます。
ROASとは?
ROASはReturn on Advertising Spendの意味で、消費した広告費によってどれだけ売り上げを回収できたかを測ります。Amazon広告においてROASの単位は$で、例えば2,000ドルかけた広告キャンペーンで10,000ドルの売り上げがあったとすると、10,000 ÷ 2,000でROASは5ドルということになります。ROASは広告支出に対する売上を見るものなので、ACOSとは逆に数値が大きければ大きいほど良いです。ROASの読み方はそのまま「ロアス」でOKです。
ということでつまり、“ACOSは低く、ROASは高い”のが、費用対効果の高い広告キャンペーンと見なすことができます。この2つの数値の改善を目指して、広告の詳細を調整するようにしましょう。
Amazonスポンサー広告で得られる分析レポート
広告の運用を始めると、さまざまな種類の分析レポートを入手することができます。Amazon広告のレポートはGoogle広告とは異なり、オンラインで見るのではなくダウンロードする形になります(2020年5月現在)。それぞれの広告キャンペーンのSalesやACOSなど基本的な項目はダッシュボードからも見れますが、分析用の詳細データはダウンロードして確認します。
またAmazon広告のレポートはデータの保存期間が多くのレポートで90日、種類によっては60日と短いので、気づいた時には手遅れに…ということが無いよう、自動ダウンロードの設定をしておくと安心です。
スポンサープロダクトのレポートの種類
Targeting Report:すべての広告キャンペーンで設定した各ターゲット(キーワードなど)ごとのセールスとパフォーマンスのレポート。
Advertised Product Report:広告を出している各商品についてのセールスとパフォーマンスのレポート。
Purchased Product Report:広告がクリックされた後、その広告商品以外に購入された商品についてのレポート。Sellersのみ閲覧可。
Search Term Report:ユーザーが検索時に使用したキーワードについてのレポート。
Placement Report:広告が表示された場所ごとのパフォーマンスレポート。
Performance Over Time Report:すべてのスポンサープロダクト広告の「クリック数」「クリック単価」「広告費用」のレポート。
スポンサーブランドのレポートの種類
Keyword Report:すべての広告キャンペーンにおける各キーワードごとのセールスとパフォーマンスのレポート。
Campaign Report:各キャンペーンごとのパフォーマンス分析レポート。
Keyword Placement Report:各キーワードと表示された場所を掛け合わせたレポート。
Campaign Placement Report:各キャンペーンごと、表示された場所別のパーフォーマンスレポート。
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