来客を最初におもてなしする玄関は、まさにその家の顔です。明るくて開放的な玄関にリフォームしたいと思っている方は多いのではないでしょうか? この記事では、玄関・玄関ドアのリフォームについてお伝えします。
《目次》- 玄関こそリフォームすべき?その理由とは
玄関こそリフォームすべき?その理由とは
玄関は家の第一印象を決める大切な場所。リフォーム・リノベーションする効果は大きい
最近、とくに玄関のリフォーム・リノベーションが話題となっています。玄関のリフォーム・リノベーションがおすすめな理由をみていきましょう。
玄関は家の「顔」――来客の第一印象が決まる。帰宅のくつろぎにも影響
玄関は、来客を迎える、家の顔にあたる場所であり、その家の第一印象は、玄関まわりのインテリアによって決まるといっても過言ではありません。玄関まわりがスッキリしていると、帰宅したときに、ほっと安心できる家になります。
そのため、住まいにおいて、玄関は、とても重要な場所であり、玄関まわりや玄関ホールこそ、リフォーム・リノベーションがおすすめなエリアなのです。
玄関は家の中で「後回し」にされている?
建築時、図面上の広さを出すために最小限に
家のリフォーム・リノベーションといえば、リビングやキッチンエリアを優先するケースがほとんどで、玄関は、家の中で後回しにされがちな場所でした。とくに築30年以上の中古マンションなどの間取りは、図面上、お部屋の中を少しでも広くすることを考えて建築されていることがほとんどで、廊下や玄関エリアのスペースは、最小限サイズに抑えられおり、重要視されていませんでした。
居室優先で窓も作られないことが多い
少し前までは、お部屋の居室スペース確保を優先されることがほとんどで、玄関は単なる家の入り口というイメージでした。玄関をリフォームして、明るく、スッキリさせれば、帰宅時に瞬時にリラックスできるようなるはず。
他のリフォームより満足感を得やすい
居室ではないため、玄関のリフォームやリノベーションは後回しにされることがほとんどでした。しかし最近は、玄関のイメージが変化してきています。
玄関は来客を出迎える家の顔であり、家の印象を大きく左右する場所というイメージが強くなってきており、玄関スペースをおしゃれにリフォーム・リノベーションすることに注目が集まり、話題になっています。
また、玄関は、リビングやキッチンのリフォームと比べて規模が小さいため、自分の趣味や好みを反映しやすく、インテリアで満足感を得やすいことも、人気の理由です。納戸を設置して、収納スペースを増やし、玄関を有効活用するリフォームも人気です。
規模が小さいため、他の居室より低コストでこだわりを反映できる
玄関は、書斎などと同様にスペースが小さいため、比較的低コストでリフォームでき、気軽に挑戦できるでしょう。玄関まわりすべてをリフォームすることも可能で、思いっきり自分好みのインテリアにこだわることも可能になり、満足度もより高くなります。
玄関リフォームの費用相場
狭い範囲で、間取りを変えないならば比較的リーズナブルにリフォームできる### 約20万~50万円前後が相場
玄関のリフォーム費用は、その範囲によってリフォームの金額が変わってきますが、だいたい20万〜50万円程度が相場となっています。玄関の床の段差解消や内装の補修など、納戸の設置などのリフォームであれば、10万円くらいの値段で対応できることもあります。
玄関に壁面収納造作を設置したい場合でも、20万円ほどの予算で対応できます。玄関の中でも、狭い範囲なら、安い価格で対応でき、気軽にリフォームできるでしょう。
間取りを変えず、床や壁を張り替え、収納を増やすようなリフォームであれば、それほど工事に時間もかからないようです。リノベーション施工の多い、株式会社クロニクル建設に聞いたところ、一般的な工程は下記になります。
1日目:タイルはがし、下地処理
2日目:下足撤去、クロス貼り替え
3日目:タイル貼り、目地詰め
4日目:新規下足取り付け
この期間中、工事中の現場に足場板を引けば出入りすることもできます。週末を二週使って、1日目・2日目は一週目。3日目・4日目の作業は二週目と分けて作業することも可能です。
間取り変更や収納増設など広範囲だと100万円をこえることも
玄関全体の間取り変更や、収納・建具の造作といった、広範囲で大掛かりなリフォーム、リノベーションの場合は、リフォーム費用が100万円を超えることもあります。さらに内装リフォームに加えて、玄関の周辺の外壁工事などが必要になると、リフォーム金額が高額になることが多いようです。
玄関ドアの交換だけなら安く済むことも
玄関ドアを交換するだけのリフォームなら、玄関全体のリフォームを行う場合よりも安い価格で対応できるため、気軽にトライしやすく、おすすめです。ただしマンションなどの集合住宅においては、玄関ドアの交換はNG。戸建てのみのリフォームとなるので注意が必要です。
既存の玄関のドア枠を残したまま、その上から新しいドア枠をかぶせるようにして設置する「カバー工法」で玄関ドアを交換すれば、20万円前後の費用でリフォームが可能です。また、「カバー工法」なら、工事が簡単であるため、1日で玄関ドアの交換ができます。
構造にもよるので、まずは見積もりから
玄関の構造やドアの種類によっては、内装材や外装の張り替え工事なども必要になり、リフォーム金額が高額になることもあります。玄関リフォームを行う前に、工務店に見積もりをお願いして、どれくらいの予算になるのかを事前にしっかり把握しておくようにしましょう。
人気・おすすめの玄関リフォーム施工事例
玄関に土間スペースを設けるリノベーションも人気### 玄関ドアの開け方にこだわる
■狭い玄関は片開き、外スペースがあまりなければ内開き、バリアフリーには軽い力で開けられる引き戸がおすすめ
玄関ドアの交換は、費用もあまりかからず、簡単な工事で済むため、リフォームにおすすめです。玄関ドアを交換する場合は、ドアの開け方や種類を考えて選ぶとよいでしょう。
狭い玄関の場合は、一枚ドアの片開きドアがおすすめです。片開きドアは、もっとも一般的なドアの種類で、一枚のドアが左右どちらかに開くようになっています。光や風を採り入れられる小窓がついたデザインなどもあり、人気です。
玄関の外側のスペースが狭い場合は、内開きドアが最適です。ドアが内側に開くため、外のスペースを広く使うことができるようになります。
また、高齢者が同居している場合は、軽い力でも開閉がしやすい、引き戸がぴったりです。引き戸は横にスライドさせて開けるドアで、最近はレトロモダンなおしゃれな引き戸もたくさん登場しています。
土間スペースを作ることで収納力アップ―― 靴箱や収納にも便利。汚れや湿気対策にもなる
古い日本家屋ならではの、おしゃれな土間スペースを作る玄関リフォームも注目されています。土間とは、家の中を土足で歩くことができるスペースのことです。
現代の土間インテリアでは、床にコンクリートを使用して、おしゃれな空間に仕上げるデザインが人気です。引き戸と土間をあわせた、おしゃれな和風モダンインテリアに仕上げるのも素敵ですね。
玄関に土間スペースを作ることで、玄関に広がりを持たせることができるようになります。土間に靴箱を設置したり、自転車やベビーカー、アウトドアグッズなどを収納しておくこともできます。土間スペースがあると、収納力が大幅にアップし、大変便利です。
土間は開放的なスペースであるため、湿気もこもりにくく、室内に汚れを持ち込む心配もなく、清潔に使用できるのも魅力です。
素材にこだわってデザインと利便性を上げる―― 断熱ドアで冬でも温かく。床材にこだわれば高級感アップ
玄関リフォームでは、思いっきり素材にこだわってみるのもおすすめです。お住いの地域にマッチする断熱性能を備えた断熱ドアを設置することで、冬でも暖かく快適に過ごせるようになります。
また、玄関の床材にこだわり、大理石などを使用すれば、高級感がグッとアップします。モルタル仕上げもクールでおしゃれな雰囲気になり、人気です。
床材にはさまざまな種類があるため、お好みのインテリアにあうデザインのものを使用することで、より満足度も高くなるでしょう。
趣味にこだわったリノベも人気―― 自転車の見せる収納や洗い場、DIYの作業場やペットのためのスペースにも
玄関を趣味スペースに変身させるリノベーションも人気です。玄関にサイクルホルダーを設置すれば、自転車を魅せながら収納できるおしゃれなインテリアに仕上がります。靴好きな人には、大容量の靴を収納できるシューズインクローゼットの設置もおすすめです。DIYしやすいスペースを玄関に作るのも人気です。
また、玄関横に愛犬や愛猫用のスペースを作れば、散歩から帰ってすぐにブラッシングや足洗いができ、便利です。玄関横に洗い場を設置すれば、帰宅時すぐに手や足が洗えて、お家の中に汚れを持ち込まずに済みます。趣味を満喫しながら、利便性も取り入れた玄関リフォームなら、毎日の暮らしがさらに楽しくなりますね。
玄関のリフォームの注意点
玄関のリフォーム・リノベーションには制限がある場合も
玄関のリフォームを行う場合は、改装に制限がないか、しっかりと事前に確認しておきましょう。
改装に制限がないか確かめる
マンションの場合、共用部(住居の外側)は工事できない
マンションの場合は、工事に関してさまざまな制限があるケースが多く、注意が必要です。マンションの場合、自分の住居部の外側にあたる共用部を工事することはできません。
例えば、玄関ドアの交換、ドアの移動、勝手口の設置や、窓の新設などは、外壁工事になってしまい、マンションでは基本的にNGです。玄関の外側は、マンションの共用部とみなされる場所も多いため、心配な場合はオーナーや管理会社に確認したほうがよいでしょう。
構造体に段差がある場合、天井高が高くなる
玄関の間取りを広くしたいリフォームの場合、建物の構造体の高さが違うことがあるため、広げる場合は注意が必要です。建物の構造体は、共用部分になるため、削ることは不可となります。そのため、高い方にあわせて床を持ち上げることになり、天井高が低くなってしまう可能性があります。
手洗い場の設置はパイプスペース(PS)の位置に注意
関エリアに手洗い場などの設置を検討している場合は、パイプスペースという、給排水管をまとめて通している箇所の位置に注意する必要があります。位置によっては、排水管の勾配が取れず、水がスムーズに流れなくなってしまいます。
使い勝手を第一に考える
毎日のライフスタイルにあうように
玄関をおしゃれなインテリアにしたいと考える人は多いですが、デザイン性だけでリフォームしてしまうと、使い勝手が悪くなってしまうこともあります。家族みんなの生活動線などをしっかりと考えて、毎日のライフスタイルにあうようにリフォームすることが重要なポイントです。
将来のバリアフリーも意識したリフォームを
将来のバリアフリーも検討しながら、玄関リフォームを行うようにしましょう。上がり框の高さを低めに設定したり、手すりを設置したり、スロープを作ったりすることを意識しながらリフォームすると、バリアフリーでどんな人にもやさしい住まいになります。
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