【MLBニュース】金銭面での折り合いつくか?開幕時期に関する最新ニュース

MLBのシーズン開幕の時期については、まだ詳しいことはきまっておらず、現在でも話し合いが行われている最中だ。The Athleticのケン・ローゼンタールとエバン・ドレリッチの最新情報によると、プレーヤー側とオーナー・リーグ側の間で意見の隔たりが最も大きいのは金銭面に関してであり、7月上旬開幕を目指すのであれば、6月1日が交渉のデッドラインだとの共通認識を持っているとのことである。

どちらも開幕時期が早くなることを望んでいるにも関わらず、何故交渉が難航しているのかというと、3月の終わり頃に両サイドが合意した内容について解釈の食い違いがあるからだ。その内容とは、2020年シーズンの選手の年俸は、実際に開催された試合数に応じて本来の年俸を按分計算したものとする、というものである。

ところがリーグ側はこの合意は無観客で開催する場合についてのものではないとし、新たに収入を半分ずつ分ける案を提示。選手会は既に3月に今季年俸については合意したというのに、何故選手に不利になるものを受け入れなければならないのかと突っぱねている。

そんな状況の中、現地火曜日にリーグ側が選手会に収入分配案を再度提示することが予定されており、その内容には収入を半分ずつ分ける、というオーナー側の当初の要望は含まれないという話が出ている。とはいえ、無観客開催かつ按分計算した年俸を選手に支払った場合、キャッシュフローで40億ドルの損失が出る見込みであり、何らかの形での選手の更なる減俸は避けられなさそうだ。関係者全員にとって一番避けたい結果が今季の開催が取りやめになることであり、互いに歩み寄ってどこかに着地点を見出すことになる可能性は高い。

コロナウィルスの影響によるMLBの減収は、2020年の年俸以外にも選手にマイナス影響を与える可能性が高い。代理人の何人かは、2020年の減収が今オフにFAとなる選手や、調停対象となる選手に痛手を与えることを危惧している。ローゼンタールとドレリッチは、そういった選手を保護する代わりに、按分計算したものよりも低い年俸を選手側が受け入れた方が良いと考える代理人もいるかもしれないとしている。

こういった長期的な問題や、経済的な問題、健康や安全に関する問題など、解決する必要のある問題は山積みであり、6月1日までに合意に至らない可能性はある。合意デッドラインが6月1日というのはあくまで7月上旬開幕、レギュラーシーズンを82試合開催する場合の話であり、開幕日が先送りにされたり、レギュラーシーズンが更に短縮されるという形が採られる場合もある。

ローゼンタールとドレリッチよると、リーグ側は収入が増えるポストシーズンの開催試合数を増やすことができるため、より短いレギュラーシーズンを望んでおり、レギュラーシーズンの長さも交渉内容に含まれる可能性があるという。

両サイドがいつ、どのような形で合意に至るのか、もしくは合意に至ることがないのか、なんとも言えない状況ではあるが、いちMLBファンとしては一日でも早い開幕を望むばかりである。

*本記事ではMLB Trade RumorsのLatest On Negotiations To Begin 2020 SeasonMLB Will Propose Financial Plan To Players On Tuesdayを主に参考にした。

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