【聞かせて】 No.661「吉村 大星さん・2020年4月、色鉛筆画で『エネルギア賞』を受賞」

 色鉛筆画家としての功績が認められ、中国地方近郷在住で将来の活躍が期待される若手芸術家などに贈られる「令和2年度エネルギア賞」(エネルギア文化・スポーツ財団主催)で美術賞を受賞した。「今まで頂いた中で一番大きな賞。まさか自分が」と驚く。

 「やると決めたら徹底的にやる」を座右の銘とし、1日5時間から7時間作品制作に取り組む。撮影した写真画像をプリントアウトしてマス目を引き、同じくマス目を引いた水彩紙に輪郭を写し、色鉛筆を使って精緻で写実的な作品に仕上げる。「1年半かけて同じ構図の絵を3点描いたことや、以前描いた猫を7年ぶりに描いてようやく納得したことも」など、作品に対するあくなき追求心をうかがわせる。

 好きな画家は池田学。「まだ誰も観たことのない作品を生み出したい」と情熱を注ぐ。

 

【プロフィル】1992年2月、徳地生まれの28歳。徳地中卒業後、画家である父・芳生氏(故人)のもとで手伝いを始め、自らも色鉛筆画に魅了され表現者に。2010年市美展大賞、2017年第9回やまぐち新進アーティスト大賞受賞。母親、6匹の猫とともに暮らす。

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