台所やキッチンのリフォームでは、システムキッチンを丸ごと付け替えるのがおすすめです。それぞれのご家庭に合った形やメーカーの製品を選びましょう。こちらでは、キッチン・台所のリノベーションに関するさまざまな情報をご紹介します。
《目次》- キッチンの種類と特徴
キッチンの種類と特徴
対面式なら、家族と会話を楽しみながら料理ができる
キッチンには対面式やオープンキッチンなど、さまざまな種類があります。それぞれ違った特徴を持ち、費用相場も異なります。ご自宅にはどういったキッチンが合うか、ぜひ参考にしてみてください。
対面式(カウンターキッチン)とオープンキッチンの違い
対面式とは、ダイニングやリビングを見渡せるキッチンのことで、カウンターキッチンとも呼ばれます。キッチンで作業しながらほかの家族とコミュニケーションをとったり、お子さまの様子を見たりできるのが特徴です。壁付けタイプのキッチンも、リフォームで対面式キッチンに変更できます。
オープンキッチンとは、周りに壁や吊り戸棚のないキッチンのことです。アイランドキッチンやペニンシュラキッチンなどが含まれます。周囲に遮るもののない開放感があるほか、リビングやダイニングと一体感のあるデザインにできるのが魅力です。
I型
I型キッチンは、コンロやシンクなどが一直線に横並びになった形をしています。もっとも安価でリフォームでき、中級クラスのものは100万円程度で設置可能です。
【I型キッチンリフォームの見積もり例】
I型キッチンにリフォームした場合、いくらくらいかかるのでしょう。一例として、クリナップのシステムキッチン「ラクエラ」(2100サイズ)の施工見積もりを、株式会社クロニクル建設に出してもらいました。
施工費815,789円 既存キッチン取り外し解体処分、
給排水接続工事、 配線・整理・接続、
レンジフード取外・設置接続、
ガス配管切り回し、天井補修など諸経費・現場管理費 65,789円 養生、クリーニング、申請手続きなど消費税88,157円総合計 969,735円※見積協力:株式会社クロニクル建設
※寸法調査前のため 現地調査結果、寸法の変更提案をさせて頂く場合がございます
※IHを選択する場合は現地の状態により別途200V電源工事が必要な場合がございます
※キッチンは吊戸無仕様及びエンドパネルが無い仕様を標準としております
※キッチンパネルはレンジ前と側面のみの仕様となります
※キッチン床は既存のフロアを利用致します
※キッチン配管経路がカウンター・壁その他と経路と影響を受ける場合は造作工事が発生する場合がございます
L型
L型のキッチンは作業スペースが広くとれる
コンロやシンク、カウンターなどがL字型になったキッチンです。I型キッチンよりもスペースを広くとれるほか、作業時の移動もスムーズに行えます。I型よりもリフォーム費用は高めになります。
ペニンシュラ型
ペニンシュラ型は片側が壁なので、スペースをうまく使えるのがメリット
ペニンシュラとは「半島」という意味を持つ英語です。ペニンシュラ型キッチンは左右どちらかが壁に付いているものを指します。オープンキッチンの一種ですが、後述のアイランド型よりもスペースを必要としないのがメリットです。リフォーム費用の相場は130万円前後ですが、工事の内容やオプションによって価格が上下します。
アイランド型
アイランド型は開放感のある空間を作れる
アイランド型キッチンは、壁から完全に独立したタイプのキッチンです。もっとも開放感のあるキッチンといえます。リフォーム費用は高額になりがちです。コンロを壁から離す場合は換気扇の位置も変わるため、換気ダクトの工事費用も加算されます。
その他の型
コの字型やセパレートなど、自分に合ったレイアウトを選べるのもキッチンリフォームの魅力#### コの字型
文字通りコの字型に配置されたキッチンで、U型キッチンとも呼ばれています。3面あるため広い作業スペースを確保でき、高い収納力を持つのが魅力です。
セパレート型
コンロや作業台、シンクなどが2列に分かれて配置されたキッチンです。片方を壁付け、片方をアイランドキッチンにするなど、多彩なレイアウトが考えられます。
キッチンリフォームで費用が高くなるのはどんなケース?
移動や補修を伴う場合、高額になりやすいので注意
キッチン・台所のリフォームは、思っていたよりも高額になるケースが見られます。検討中のスタイルによっては、予想以上に費用が必要になるかもしれないため気をつけましょう。ここでは、キッチンリノベで費用が高額になる主なケースをご紹介します。
移動を伴うケース
キッチンを壁付けタイプからアイランドキッチンへ変更する、台所を違う部屋へ移すなど、移動を伴うリフォームは高額になりがち。システムキッチンの取り付けだけでなく、給排水管やガス管、排気ダクト、電気配線などの工事も必要になるためです。
補修が必要なケース
キッチンを取り換えるだけのリフォームは、たいてい相場通りの価格で済みます。ただ、工事の際に配管や床など、見えない部分の傷みが発見されると、補修が必要になることがあります。
こういった箇所の劣化は、実際にキッチンを解体するまでは見つけられないこともあります。リフォームが始まってから追加工事が発生する可能性も考えて資金を用意しておくのがおすすめです。
範囲を変更するケース
キッチンのスペースを拡張する、もしくは縮小する場合も費用がかさむことがあります。新しい壁紙や床の張り替えなど、内装工事が必要になるためです。できるだけ元のキッチンと同じ大きさのものと付け替えることで費用を節約できます。
素材・オプションによって費用が抑えられる
天板などの素材選びは、キッチンの印象を左右するだけでなく、費用にも影響する
やむを得ずリフォーム費用が高額になりそうな場合は、素材のグレードやオプションの有無で調整してみましょう。安価な素材を選び、必要なオプションのみ追加すれば費用が抑えられるかもしれません。
扉・天板
キッチンの扉は仕上げや塗料などによってグレードが変わります。価格を抑えられるのはシートを貼って仕上げた扉です。グレードがひとつ変わるだけで価格も5万円ほど上下することがあるため、安価にしたい場合は扉に注目してみましょう。
天板の素材にはステンレスや人造大理石、セラミックなどがあります。この中ではセラミックがもっとも高額です。価格を抑えたい場合はステンレスがおすすめです。
シンク(流し台)・水栓・浄水器
シンクの素材でもっとも安いのはステンレスで、人工大理石、陶器、ホーローの順に相場が上がります。水栓の場合、シャワーやセンサー、浄水器をオプションで付けていくことで費用が高額になります。必要最小限の機能で良ければ、できるだけオプションをつけずに水栓を交換しましょう。
レンジフード(換気扇)
レンジフードはデザイン性やお手入れのしやすさによって価格が変わります。また、製品によって24時間換気機能やガスコンロとの連動機能を備えたものもあります。レンジフードの場合も、必要な機能だけに抑えることで費用を削減できるでしょう。
食洗器などのビルトイン機器
食器洗い乾燥機を設置しないと価格は大幅に抑えられますが、普段の家事の利便性を考慮すれば、つけておいて損はありません。食洗機の場合、スタンダードな機能のものもあれば、省エネ機能や二度洗い機能などのついたハイグレードのものもあります。洗浄機能のみで十分な場合は、スタンダードなタイプを選びましょう。
システムキッチンの主なメーカー
ここまで、さまざまなタイプのキッチンを紹介してきましたが、どのタイプもシステムキッチンで対応できます。システムキッチンとは、一枚の天板にシンクやコンロなどをはめ込み、一体化したキッチンのこと。シームレスなつくりが料理や掃除の際のストレスを減らし、日々の家事を楽しくしてくれます。ここでは、システムキッチンのメーカーごとの違いを比較します。
システムキッチンとは
システムキッチンとは、コンロとシンク、作業台が一体化したキッチンのことです。通常はキャビネットやレンジフードなども付属しています。
システムキッチンのほとんどは、コンロがキッチンに組み込まれたビルトインコンロを採用しています。後付けコンロのように隙間に野菜のくずが落ちたり油が飛んだりしないため、掃除しやすいのがメリットです。料理や後片付けなどがしやすくなるため、リフォーム時にはシステムキッチンにするのがおすすめです。
クリナップ
出典:クリナップHPより
クリナップは日本で初のシステムキッチンを開発した会社です。ステンレスの素材を生かしたキッチンが多く、耐久性の高さやお手入れのしやすさが魅力です。長らく主力製品として活躍していた「クリンレディ」は2018年に廃盤となり、新しく「ステディア」シリーズが登場しました。
エディオン
出典:エディオンHPより
家電量販店のエディオンは、リフォーム事業も手掛けています。キッチンリフォームの際はシステムキッチンの取り付けや収納、その他設備機器の設置もセットにしたプランを提供しています。ただし使用しているのはリクシルやトクラスなどの他社製品で、リフォーム費用も製品によって変動します。
リクシル
出典:リクシルHPより
リーズナブルで独自の機能がついたシステムキッチンを数多く生み出しているリクシル。お手入れしやすい排水口や、収納力の高いデザインが人気を集めています。
タカラスタンダード
出典:タカラスタンダードHPより
タカラスタンダードのシステムキッチンは、天板だけでなく扉やレンジフードなど、さまざまなところにホーロー素材を使用しています。壁パネルにはマグネットが仕込まれているのも便利です。
ニトリ
出典:ニトリHPより
生活用品や雑貨、家電など幅広い商品展開を行っているニトリ。ほかの製品と同様、システムキッチンも安い価格帯でそろえられています。好みの色やサイズをカスタマイズできる「セレクトプラン」も人気です。
無印良品
出典:サンワカンパニーHPより
無印良品からは、サンワカンパニーと共同開発した「MUJI+KITCHEN」が登場しています。同社ならではの、ナチュラルでシンプルなデザインが魅力です。無印良品の収納用品がちょうどよく収まる設計もポイント。
TOTO
出典:TOTO HPより
トイレをはじめ、水回りの設備にノウハウのあるTOTOからは、使い勝手の良いシステムキッチンが販売されています。タッチ式や足踏み式の水栓、排水性の高いシンクなど、水にこだわった設計が魅力です。
トクラス
出典:トクラスHPより
トクラスは人造大理石を生かしたキッチンづくりに定評のあるメーカーです。人造大理石は丈夫で、耐久性が高いのがメリットです。天板とシンクの間に継ぎ目がなく、お手入れもらくちん。シンク内の色が選べるため、ひと味違ったデザインをお好みの方にもおすすめです。ハイグレードタイプの「ベリー」は約80万円から購入できます。
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