【MLB】イチローの“天敵”は元阪神右腕だった? 無安打に封じた男を米メディアが特集

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現在はマリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】

15打席以上対戦して唯一安打を打たれていない元阪神ボーグルソン

歴代最多となる日米通算4367安打を放ち、昨年で現役を引退したイチロー氏(現マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)。MLB通算でも3089本もの安打を量産する安打製造機が、15打席以上対戦して唯一、安打を放てなかった投手がおり、それが元阪神の助っ人であることはご存知だろうか?

イチロー氏がメジャーで安打を1本も放てなかった“天敵”、それは右腕ライアン・ボーグルソン氏だ。このほど、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」が、ボーグルソン氏に注目。「天敵:イチローにヒットを許さないためには、ある投手の取りつかれたような思想や行動が必要だった」とする特集を掲載した。

2007年、2008年と阪神、そして2009年にオリックスでプレーし、3年間に渡って日本でプレーしたボーグルソン氏。パイレーツ時代の2004年にイチロー氏を3打席無安打に封じていた右腕だが、記事では「このとき、まだ誰も気が付いてなかったのは、ボーグルソンがイチローの天敵になるということだった」と指摘。実際にボーグルソン氏はメジャーで目立った実績を残せず、2007年にプレーの場を日本に求めた。

来日した3年間でボーグルソン氏にとってイチロー氏の顔は馴染み深いものになったという。メジャーでの活躍により、街中の広告やテレビCMなどで目にすることが多く「イチローの姿を見ることなくして、日本の街を歩くことは出来なかったよ。広告とか、とにかく全ての場所でね。マリナーズの試合もいつもTVで放送されていたし。たから、僕はあの顔に本当に馴染みがあったんだ」と右腕は振り返っている。

ボーグルソンは「イチローにヒットを打たせなかった投手の中で最も多く彼と対戦」

2009年にオリックスに移籍したが、1年で退団し、2010年はフィリーズ傘下、エンゼルス傘下でプレーした右腕。2人が再び対戦するようになったのは右腕がジャイアンツに復帰し、2年目となった2012年になってから。前年の2011年にボーグルソン氏はついに覚醒し、30試合に先発して初の2桁勝利となる13勝をマーク。さらに2012年にも14勝をあげ、ジャイアンツのワールドシリーズ制覇にも貢献した。

イチロー氏とは2012年、2013年、2015年、2016年と対戦したボーグルソン氏。18打席、15打数で対戦してノーヒットに封じており、記事では「イチローにヒットを打たせなかった投手の中で最も多く彼と対戦した選手である」とされている。もちろん、27打席で2安打のフランシスコ・ロドリゲスや23打席3安打のジェレミー・ヘリクソンといった抑えた投手もいるが、ボーグルソン氏は1本のヒットも許していない。

「ジ・アスレチック」の記事では「この2人を見ていると、実は2人に共通点があることに気が付いた」とされ、ボーグルソン氏とイチロー氏には共通するところがあるとする。それは「2人の永続的な情熱と、異常なまでに細部に注意を払うことだ」という。イチロー氏が毎朝カレーを食べていたという“逸話”は有名だが、ボーグルソン氏も「試合で投げる前日にはいつも、チキン・エンチラーダだけを食べていた」と、記事で紹介されている。

イチロー氏を18打席ノーヒットに封じたボーグルソン氏。ただ、なぜイチロー氏を無安打に抑えられたかについては簡単には説明できないという。初めて対戦した2004年のことを「僕は彼に対しては、良いシンカーとチェンジアップをストライクゾーンの下に投げた」と振り返り「(イチローを抑えることが出来たのは)運が良かったということも関係している」と語る。そして「友達が僕に色々な選手と対戦したときのことを聞いてきた時には、僕はこのことを話しているんだ。『知っている?イチローは僕からヒットを打ったことがないんだよってね』」とちょっとした“自慢話”になっていることを明かしている。(Full-Count編集部)