【登戸児童殺傷1年】「二度と起こさぬ社会に」 学校関係者や市民、現場で祈り

現場に手向けられた花束=28日、午前8時すぎ、川崎市多摩区

 川崎市多摩区の登戸駅近くの路上で、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校(同区)の児童ら20人が殺傷された事件は28日、発生から1年を迎えた。

 事件の起きた時刻に合わせ、同校の内藤貞子校長や倭文(しとり)覚(さとる)教頭ら学校関係者8人が現場を訪れ、犠牲者に祈りをささげたほか、市民らが献花に訪れた。

 東京都内で小学校教諭を務める石黒重信さん(54)=同区=は現場で手を合わせ、「地域に住む大人として、二度とこのようなことを起こさない社会にしていきたい」と誓いを新たにしていた。

 また、1人娘を持つ主婦竹島美佐子さん(74)=同区=は、自分の畑で育てた花を現場に手向けた。「亡くなった本人もかわいそうだが、親御さんのことを思うとつらい」と語った。

 同日、多摩署は事件発生時刻に合わせ署員が黙とうをささげた。その後、臨時の登校日となっている区内の小学校3校で児童の見守り活動を実施した。

© 株式会社神奈川新聞社