【MLB】スコット・ボラスがクライアントにメール オーナーたちへ"財政援助"するな

有名代理人スコット・ボラスが、自身のクライアントたちにオーナーへ"財政援助"をするな、という内容のメールを送ったことが分かった。AP通信のロナルド・ブラムがメールの大部分を入手している。

現在メジャーリーグは新しい給与案を巡ってオーナー側と選手会が衝突している状態だ。オーナー側は、3月末に合意した開催試合数に応じて日割り計算した給料を支払う案ではなく、給料の額によって異なる減額率を適用して更なる減額を行う案を提示している。

ボラスは自身のクライアントに宛てたメールの中で、3月末に合意した給与案以外を選手側が受け入れるべきではないとしている。ボラスはメールにこう書いている。「あなたたち(選手)がいなければ試合が開催できないということを、心に留めておいて欲しい。選手たちはオーナーたちに財政援助をするために、更なる減給に合意するべきではない。オーナーたちには、過去数年の記録的な収入や利益から、あなたたちが合意した日割り計算の給料を払わせるか、選手たちが作り出した利益による資産を担保にしてお金を借りさせようじゃないか」

「オーナーたちが給料を更に減らそうとしているのは、彼らが行ってきた投資のために財政援助を必要としているからだ。もしこの問題が野球だけに関するものならば、試合を開催さえすれば選手の給料全額とチームの運営費を支払うのに必要な収入をオーナーにもたらすはずだ。オーナーたちが今抱えている問題は、球団を購入した時や、球場の改修工事をした時、球場の周りの土地開発を行う時にお金を借りたために生じている。これらの金銭調達方法は球団の価値を上げることに繋がるため、MLB機構によって、許可され、推奨されている」

「オーナーたちはこれらのローンを支払うために選手たちに更なる減俸を求めている。彼らは財政援助を求めているのだ。彼らは球場やその周りの施設や球団そのものの権利を選手に分け与えているわけではないにも関わらず、選手の減俸がこれらの球団にとって価値のあるものの支払いを助けることになる。これらの億万長者たちは、見返りもなくお金を求めているのだ。そんなことをする銀行は存在しない。銀行は利息とともにローンが支払われることを求める。選手たちにも同じようにリスペクトされる権利があるはずだ」

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