逆走1年で「安全の日」 横浜・シーサイドライン

逆走して衝突事故を起こした車両=2019年6月3日午前1時ごろ、横浜市金沢区のシーサイドライン車両基地

 昨年に逆走事故を起こした横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の運行会社「横浜シーサイドライン」は、事故発生日の6月1日を「安全の日」と定めた。また安全対策を横断的に推進するため、同日付で「安全推進室」を新設する。

 安全の日制定は、事故を風化させずに社員の安全意識を高めるのが目的。今年は、経営トップが全社員に向けてメッセージを配信。アンケートや職場討議など社員が事故を振り返る機会も設ける。来年以降、外部講師を招いた講話などを予定しているという。

 事故は、新杉田駅(同市磯子区)で発生。同駅を出発した並木中央行き下り列車が逆走し、時速約25キロで車止めに衝突。乗客25人のうち、17人が負傷した。運輸安全委員会は今年2月、経過報告書を公表。進行方向をモーター制御装置に伝える車両内部の電線が断線したことが逆走の原因の一つなどとした。

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