三菱の客船修繕 長崎県「引き続き支援」、拠点化構想で

 クルーズ船コスタ・アトランチカで発生した新型コロナウイルスの集団感染に絡み、中村法道知事は31日の記者会見で、長崎港での三菱重工業の客船修繕事業について引き続き支援する意向を改めて示した。
 同社は長崎港で客船修繕の拠点化構想を推進しており、今年2月からのアトランチカ修繕が初の受注だった。今後の修繕事業について同社は改めて議論するとしている。知事は「(船内の)感染症対策にしっかり取り組み、安心できる環境をつくることが非常に重要。そうした流れの中で三菱重工業がどんな判断をするのか。必要であればサポート態勢を引き続き構築したい」と述べた。
 また、長崎港松が枝埠頭(ふとう)に大型船2隻が接岸できるようにする2バース化事業について、「今回の集団感染でただちにクルーズ事業がなくなるという状況にはない。2バース化は今後数年かかる事業なので、その間に船内の健康管理徹底や情報共有化の仕組みについて、具体的に研究が進むだろう」と述べた。

 


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