ナショナルズの選手たちが自軍傘下のマイナーリーガーを支援

ナショナルズの選手たちは、給与削減が決定したことが報じられている自軍傘下のマイナーリーガーへ資金援助を行うことを満場一致で決定した。リリーフ左腕のショーン・ドゥーリトルが自身のTwitterで明らかにし、多くの球界関係者から称賛の声が集まっている。

ドゥーリトルは通算111セーブを挙げている33歳のリリーフ左腕。昨年は63試合に登板して自己最多の29セーブをマークした。ドゥーリトルによると、マイナーリーガーの給与削減が報じられたあと、ナショナルズの選手たちはZOOMでの話し合いを行い、満場一致で資金援助を決定したという。

ナショナルズは先日、30人近いマイナーリーガーを解雇し、残りのマイナーリーガーには少なくとも6月末までは給与を支払い続けることを明言したが、その金額は5月までの週給400ドルから週給300ドルへと減額された。給与の支払いを継続するチームのうち、減額が明らかになったのは現時点でナショナルズだけである。

ドゥーリトルのツイートによると、ナショナルズの選手たちはマイナーリーガーの週給の減額分をすべて補填する方針だという。「僕たちもみんなマイナーリーガーだった時代があった。現在の不確実な情勢のなかで、週給が彼ら自身や彼らの家族にとってどれほど重要なものであるかを僕たちは理解している」とドゥーリトルは述べている。

「マイナーリーガーは球団組織にとって必要不可欠な存在だ。マイナーのシーズンは中止となる可能性が高いため、彼らは最も重い負担を強いられている。僕たちはそのことを認識しているし、彼らを支援したいと考えている」とドゥーリトル。先日、デービッド・プライス(ドジャース)が自軍傘下のマイナーリーガーに対して個人で資金援助を行ったことが明らかになったが、チームとしてナショナルズが動いたことにより、メジャーリーガーによるマイナーリーガーへの支援の動きは今後さらに拡大していくかもしれない。

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