心が疲れた時に、読みたい一冊『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ』

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今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ』

希望の人ゲーテと絶望の人カフカ。何もかも対照的な文豪の言葉を紹介した言葉集です。

絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ 文豪の名言対決
著者:フランツ・カフカ/ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
編者:頭木弘樹
出版社:草思社

気持ちがどんより曇りがちな朝、心が苦しくてなかなか眠れない夜に、そっと手に取りたい一冊です。

「希望は、わたしたちが生きるのを助けてくれます」(ゲーテ)
「朝の希望は、午後には埋葬されている」(カフカ)

明るく行動的なゲーテが自信を持って生きよと語りかけてくる。前向きな言葉が背中を押してくれる。でも、いつもポジティブでいられるわけじゃない。そんなとき、カフカの言葉が心にすっと入ってくる。すべてに自信が持てなかったカフカは、恋人への手紙に「ぼくにできるのは、じっとしていることだけです」と書いています。カフカにとって絶望はすぐそばにあるもの、とても身近なものだったのですね。

本書では、「強さと弱さ」「生きる喜びと生きづらさ」「恋を楽しむと恋に苦しむ」といったテーマで、対照的なふたりの言葉を紹介。ゲーテの言葉とカフカの言葉、どちらを先に読むかでも味わいが変わります。

「朝も昼も夕も頑張れば、いい夜になる」(ゲーテ)
「ぼくの夜は二つあります。目覚めている夜と、眠れない夜です」(カフカ)

光に満ちたゲーテの言葉に、絶望にどっぷりつかったカフカのつぶやきに、心が揺さぶられます。

以前ご紹介したカフカの言葉集もぜひどうぞ。
心がつらいときこそ、読みたい一冊『絶望名人カフカの人生論』

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

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