横浜・MM21地区にフォーシーズンズホテル進出へ 市が開発事業者決定

MM21地区の62街区に整備予定の、ラグジュアリーホテルを含む複合施設のイメージ(横浜市提供)

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区の62街区に、国際的なホテルチェーン「フォーシーズンズ・ホテル&リゾーツ」が進出する見通しとなったことが5日、分かった。ホテルのほか、水族館、レストランなどの入った複合施設が2026年3月に完成する予定。市は周辺で観光・エンターテインメントを軸としたまちづくりを進めており、宿泊観光の増加が期待される。

 市が同日、再公募していた62街区の開発事業者に、ホテル・リゾート開発などを手掛けるベルジャヤコーポレーション(マレーシア)を代表企業に、丸紅(東京都中央区)、大和ハウス工業(大阪市)で構成するグループが決定した、と発表。フォーシーズンズと最終契約には至っていないが、ベルジャヤが京都などで運営しており、市はフォーシーズンズを含む国際的なラグジュアリーホテルを誘致する予定とした。

 市が公表した計画によると、市は市有地約2万2千平方メートルを約123億7千万円で売却。グループは地下2階、地上14階建てで、延べ床面積約8万3千平方メートルの複合施設を整備する。低層階にプールやスパ、水族館、レストランなど、4階以上にホテル客室やホテルコンドミニアムがそれぞれ入居する。22年から着工する予定。

 市は60~62街区で、観光・エンターテインメントを軸としたまちづくりを進めている。61街区の一部で「横浜アンパンマンこどもミュージアム&モール」が移転・開業したほか、60~61街区では2万人規模の音楽専用アリーナが23年秋にオープンする予定だ。

 62街区の開発を巡っては、市が18年に実施した公募に2件の提案があったが、事業主体や運営計画に不明確な部分が多いとの理由で不採択となった。

 今回の決定で、MM21地区全体(約186ヘクタール)の開発進しん捗ちょく率は約90%になった。市みなとみらい21推進課は「エリアの特性に合った魅力的な提案。集客に期待している」としている。

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