どんぐりの湯:温泉空白の地、新庄に復活した貴重な泉質とは

By 武田編集長@CLIP山形

奥羽金沢温泉が閉鎖し、すべての市町村に温泉があると言えなくなってから2年半、唯一温泉がなかった新庄市に天然温泉の日帰り入浴施設が誕生した。

2020年5月30日オープン

これで温泉県復活というわけか。

詳細

施設名:どんぐりの湯(どんぐりのゆ)

ジャンル:日帰り温泉

アクセス:新庄駅から車で約20分

電話番号:0233-25-8300

源泉:新庄温泉

泉質:ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉

効能(適応症):関節痛、皮膚病のほか疲労回復、神経痛、肩こり、腰痛などの一般的適応症

源泉掛流し(湯使い):掛流し、加水なし、加温あり、塩素他消毒あり

料金:大人450円、子供200円

日帰り入浴営業時間:9:00~21:00(土日祝は8:00から)

休業日:なし

駐車場:〇

サウナ:〇

露天風呂:×

貸切風呂:×

休憩所:簡易スペースあり

食事処:×

マッサージ:マッサージ機あり

手ぶら:データシャンプー、ボディソープ、ドライヤー

備考:鍵付き小型ロッカーあり(100円バック式)

住所:山形県新庄市大字本合海 字矢筈山2533−4

場所・アクセス

新庄市街から西の方へ向かい、最上川を渡って川沿いに47号線を進み本合海地区へ。

新庄市内から車で15分程度かかっただろうか。市街地からは離れ、大蔵村と戸沢村の隣接付近にある。

道路を挟んで美しい景観の最上川の反対側は急な坂道の山沿いのような道が続くと、曲がり角にのぼりが立っていたのが目印になるのでわかりやすい。

ここから先はまぁまぁの坂道を600メートルほど進む。

少しして到着したら高齢者向け住宅「緑風苑」に併設した日帰り温泉「どんぐりの湯」があった。

できたばかりで盛況の様子で、さらに新型コロナの対策もしっかりされていた。

脱衣所へ

券売機で大人450円の入浴券を購入し、早速脱衣所へ。

入り口手前には100円バック式のカギ付きロッカーがあり、貴重品を入れる程度の小さなものだったが便利なので利用する。

脱衣所はできたばかりなので綺麗。

浴室へ

入り口近くにはサウナがあり、洗い場は広く、たくさんのカランがある。

広い浴槽があり、となりに水風呂があった。

出展:どんぐりの湯## 特独の浴感

近くに温泉はないので(たぶん、ぽんぽ館が一番近い)どこかと似ているということはないだろう。

と思いきや、大変トロミがあってぽんぽ館と似てる気がする。

源泉が41.3℃なので若干加温して43℃に保たれている。

溶存物質総量は10,910mg/kgで、そのうちナトリウムが3,744mg/kgと多く、それより炭酸水素が3,418mg/kgという凄い数値を出している。

そういった影響でトロミがあるのと、ヌルヌルして肌がツルツルになる感じ。

炭酸水素イオンは温泉をアルカリ化するのでPH8.0となっていて、アルカリ温泉はクレンジング効果があるので美肌の湯というわけ。

水中に茶色の湯花が舞っていて、ろ過しない天然温泉ぶりを発揮する素晴らしさがあり、今日は暑かったけど湯上りサッパリで、清涼感をまとうほどのお湯だった。

油山温泉?

かつてこの辺りに油山温泉(新庄温泉)があり、旅館やホテルなど4軒程度あった。

1917(大正6)年に開湯した温泉で、油田発掘で発見されたため油山温泉と呼ばれていたという。

かつてあった「旅館あぶら山」では入浴後、女将さんとチンチロリンで勝負をして、勝つと鍋やお釜などの商品が貰えたらしい(笑)

ただのゲームだろうけど。

宿泊施設は2010年~2012年頃までにはすべて閉館している。

最近まで看板などが残っていて、現在でもGoogleMapsで調べると出てくる。

Map data ©Google

どんぐりの湯は、ほぼ同じ場所に建てられたようだ。

おわりに

貴重な泉質なので、温泉が継続されてよかったと思う。

47号線は草薙温泉が復活したりと賑やかで嬉しい話題があるので、ぜひ一度訪れてみてはいかが?

© CLIP山形