守備防御点の歴代ベスト&ワースト記録 シモンズは驚異の+40

ある選手が平均的な選手と比較して守備でどれだけの失点を防いだかを表す指標として「守備防御点」というものがある。エラーの数はもちろん、守備範囲の広さ、肩の強さ、併殺処理能力などが考慮され、データサイト「FanGraphs」では2002年以降の数値を掲載している。ここではポジション別に歴代ベスト&ワーストの数値を記録した選手を紹介する。

全ポジションのなかで歴代ベストの数字を叩き出したのは2017年のアンドレルトン・シモンズ(エンゼルス)で、遊撃手として+40という驚異的な数値をマークした。つまり、平均的な選手が守備に就いていた場合と比較して、シモンズの守備によってエンゼルスは40もの失点を防いだことになる。昨年、マット・チャップマン(アスレチックス)は三塁で+34を記録したが、これは歴代3位タイの数字だ。

一方、歴代ワーストは2010年にマット・ケンプ(ドジャース)が中堅手として記録した-33となっている。中堅手のベスト記録は2015年にケビン・キアマイアー(レイズ)がマークした+38だが、2010年のドジャースと2015年のレイズはレギュラーの中堅手の守備だけで失点に71もの違いが生まれたことになる。

ポジション別の歴代ベスト&ワースト記録は以下の通り。

投手
ベスト:ケニー・ロジャース(2008年タイガース)+15
ワースト:ジェイソン・ジョンソン(2006年インディアンスなど)-10

捕手
ベスト:ヤディアー・モリーナ(2013年カージナルス)+30
ベスト:ロベルト・ペレス(2019年インディアンス)+30
ワースト:ホルヘ・ポサダ(2010年ヤンキース)-30

一塁手
ベスト:アルバート・プーホルス(2007年カージナルス)+31
ワースト:マイク・ジェイコブス(2008年マーリンズ)-24

二塁手
ベスト:クレイグ・カウンセル(2005年ダイヤモンドバックス)+30
ベスト:チェイス・アトリー(2008年フィリーズ)+30
ワースト:リッキー・ウィークスJr.(2012年ブリュワーズ)-30

三塁手
ベスト:マット・チャップマン(2019年アスレチックス)+34
ワースト:ライアン・ブラウン(2007年ブリュワーズ)-32

遊撃手
ベスト:アンドレルトン・シモンズ(2017年エンゼルス)+40
ワースト:マイケル・ヤング(2005年レンジャーズ)-32

左翼手
ベスト:ブレット・ガードナー(2010年ヤンキース)+25
ワースト:アダム・ダン(2007年レッズ)-26

中堅手
ベスト:ケビン・キアマイアー(2015年レイズ)+38
ワースト:マット・ケンプ(2010年ドジャース)-33

右翼手
ベスト:イチロー(2004年マリナーズ)+30
ベスト:ムーキー・ベッツ(2016年レッドソックス)+30
ベスト:ムーキー・ベッツ(2017年レッドソックス)+30
ワースト:ジャーメイン・ダイ(2007年ホワイトソックス)-27
ワースト:ブラッド・ホープ(2008年ロッキーズ)-27

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