新型コロナで販売減 建機輸出のさくらトレーディング(渋谷区)が破産

 さくらトレーディング(有)(TSR企業コード:293728992、法人番号:4011002019610、渋谷区桜丘町27-1、設立1998(平成10)年3月9日、資本金300万円、奥本尚哉社長)は6月4日、東京地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には秋山健人弁護士(服部総合法律事務所、千代田区大手町2-2-1、電話03-6262-1255)が選任された。
 負債総額は債権者23名に対して約3億円。

 中古の建設機械輸出業者。国内の建設機械代理店から仕入れ、香港やシンガポール、中国などに輸出し、2004年2月期は売上高9億9400万円をあげていた。しかし、同業との競争激化や中古建設機械の仕入難が続いたほか、(有)大曲建機(TSR企業コード:220106673、法人番号:4410002011289、秋田県大仙市、2018年1月民事再生法申請)がリースやレンタルし、契約期間中の一部建設機械を当社が取得して輸出したことで、所有権を持つ建設機械メーカーやリース会社とトラブルが発生。2018年以降、少なくとも9件の損害賠償や動産引渡の訴訟を提起され、信用が低下。
 事業を縮小していたが、今年に入り、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、輸出が急激に落ち込み、3月末に事業を停止した。

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