大分トリニータ リーグ再開に向けて順調、イニエスタやオリベイラとなる選手は誰だ

 新型コロナウイルスの影響で2月の開幕戦以降、中断が続いていたJ1リーグが7月4日に再開する。6月5日、大分トリニータの片野坂知宏監督らが広瀬勝貞大分県知事を表敬訪問した。片野坂監督は「再開に向けていいスタートが切れている」と語り、3グループに分けて練習していること、感染予防のためにクラブハウスを時間帯で分けて使用していることなどを報告。「今後は戦術浸透を図るための練習やコンタクトプレーも段階的に進めたい」と話した。

 

 リーグ再開に当たり、5月19日から非公開の合同練習が始まった。当初はコンディションに個人差があったが、片野坂監督は「(練習が)足りなかった選手はその差を埋めているし、状態が良かった選手はさらに調子を上げている。チーム自体、集中して練習ができている。今後は練習試合を組み、戦術浸透を図る」と順調にチームづくりが進んでいると明かした。夏場に連戦が続き、短期決戦となる今季のリーグ戦については、「1試合の交代枠が5人になるので、31人全員がレギュラーだとイメージしている。試合の強度が90分間保たれ、拮抗した試合も増えそうだが、試合によっては大味な展開になることも考えられる。見ていて面白いサッカーをしたい」とイメージを膨らませている。

再開に向けて着々と調整は進む

 また、この日は岩瀬健ヘッドコーチ、安田好隆コーチが企画したオンラインでのチャリティー討論会の売り上げ79万3500円を寄付金として贈呈した。岩瀬ヘッドコーチは「新型コロナ対策として県内の医療機関の支援に活用してほしい」と話した。

 チャリティー討論会は4月28日から計11回にわたって行われ、両コーチのほか片野坂監督らも参加して、サッカー談議に花を咲かせた。その中で、「現役Jリーガーで大分に補強したい選手は?」の問いに対し、岩瀬ヘッドコーチは「神戸のイニエスタ」と即答し、片野坂監督は「F C東京のディエゴ・オリベイラ」を指名した。

 

 今季はカップ戦、リーグ戦の開幕2試合を終えて無得点。「得点力アップ」が最優先の課題となる。得点を演出できるチャンスメーカー、ゴールを仕留めるフィニッシャーの登場が期待される。片野坂監督は「サッカーにまつわる多岐の質問を受けて面白かったし、ディスカッションすることで頭の中が整理できた部分もある」と話し、岩瀬ヘッドコーチは「カタさん(片野坂監督)が大分の戦術をオープンに話していたので驚いた」と苦笑い。明らかにしたのは昨年までのチームのことで、裏を返せば今季はさらにチームが進化するから問題ないということ。大分にはイニエスタはいないが小塚和季がいる、オリベイラはいないが知念慶がいる。進化するチームのお披露目が待ち遠しい。

寄付金を贈呈した片野坂知宏監督ら

(柚野真也)

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