開幕へ、ベイ6選手が好調 過熱する「外国人枠争い」

 待ち焦がれた19日の開幕へ、横浜DeNAベイスターズの外国人全6選手が好調だ。プロ野球は新型コロナウイルスの影響で過密日程になることを踏まえ、例年4人の外国人枠を5人に増員することを検討している。調整段階からハイレベルな“競争”を繰り広げている助っ人勢の起用法が、リーグ優勝への鍵を握りそうだ。

 野手ではオープン戦12球団最多タイの4本塁打を放った新外国人オースティンの存在が際立つ。2日から再開された対外試合5試合で打率5割7分1厘。放った2本塁打はともに場外弾と規格外のパワーを見せる。

 2年連続本塁打王のソトも調子は上向く。打率は1割台ながらも6、7日の日本ハム戦でアーチを架け、昨季のような鋭い弾道が戻ってきた。

 全6試合で5番に座ったロペスも打率3割1分6厘と安定。守備でもそつがなく、チーム最年長の36歳は健在だ。この3人でチームの半分に当たる13打点を挙げるなど立場は揺るがない。

 投手ではキャンプで右膝を故障したエスコバーが2試合で2回無失点。球速は155キロを計測し、指揮官も「体重を落として順調」と評価する。今季2年契約最終年のパットンも2試合で、いまだ安打を1本も許さず気合がみなぎっている。

 新顔ピープルズは3日の楽天戦で3回を1失点と好投し、開幕ローテーション争いに食い込んできた。3月下旬に140キロ台前半だったストレートは152キロまで上がり、制球も安定。近く機会が与えられる練習試合で再び好結果を得たいところだ。

 外国人枠は5人に増えることになってもベンチ入りは4人のままとなりそう。シーズン中は1人が試合には出られず、もう1人は2軍で調整することになる見込み。

 ラミレス監督は開幕メンバーを「(14日までの)練習試合を全部見てから最後の最後に決断する」と言う。開幕までの残り6試合で状態を慎重に見極めつつ、シーズン中の特例措置をどう活用していくのか。指揮官の手腕の見せどころとなる。

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