指定管理者に運営費補塡 グラバー園など収入減の3施設に、長崎市

 長崎市議会環境経済委員会は8日、新型コロナウイルスの影響で入場者数が減少しているグラバー園(南山手町)など三つの観光施設について、指定管理者に運営費を補塡(ほてん)する補正予算案を審議し、原案通り可決した。
 補塡するのはグラバー園のほか、市街地と稲佐山山頂を結ぶ長崎ロープウェイと出島(出島町)。4~9月の運営費として、グラバー園に約1億600万円、長崎ロープウェイに約4千万円、出島に約8300万円を補塡する。
 3施設は市の要請に応じ、4月10日~5月末閉鎖した。いずれも入館料を運営資金に充てる「完全利用料金制」を適用しており、閉鎖による収入減が運営面に直結。市は当面の体制維持のため、人件費などの支援が必要と判断した。最終的な支出額については、年度末の収支実績をみて精算する。
 委員からは「コロナの状況を踏まえ(指定管理者からコロナ以前に提出された)事業計画の見直しも必要ではないか」との意見も出た。

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