前代未聞キャンペーン 「2500円アパホテル」2軒に泊まってみた

アパホテルが2,500円で泊まれる!?と聞いて、訝しげに公式サイトを調べると確かに予約できるようです。プラン名は「新型コロナウイルスに負けるなキャンペーン」。ただし、アパホテル公式サイト・アパアプリ経由の予約(アパ直)限定のプランで、期間は2020年5月10日(日)~2020年6月30日(火)までとなっています。早速、出向いてみました。


2,500円とは驚き

アパホテルといえば、繁忙期はかなり高く閑散期はかなり安い、料金変動の幅が大きな印象です。数え切れないほどアパホテルへ泊まってきた中で、どんなに安い日でも2,500円は見たことがありません。これは早速泊まりに行ってみたい。自宅から近い場所ということでとりあえず「アパホテル池袋北口」を予約。ちなみに客室タイプを選ぶことは不可ですが、この日はスタンダードなタイプの客室がアサインされました。

予約は日曜日。当初は土曜日も考えました。これまで土曜日のアパホテルといえば、高く手が届かないので土曜日に体験してみたいと思ったのです。でも、土曜日だ池袋北口では空室がありませんでした。一般的に閑散日とされる日曜日にどれくらい混んでいるのかという興味もあったので、結局日曜日となりました。ちなみに土曜日でも日曜日でも料金は2,500円です。どうせ宿泊料金は2,500円と安いし、比較もしてみたいということで同じ日に池袋駅の隣駅大塚の「アパホテル山手大塚駅タワー」もリザーブしてみました。

駐車場のほうが高い!?

一方、日常的に車で移動しているので駐車場確保の問題が残されています。池袋北口も山手大塚タワーも駐車場はあるものの台数が限られていたり、何より駐車料金が1泊3,000円ということで宿泊料金よりも高い駐車場!?ということで少々ハードルが高いです。

都心のオフィス街であれば夜間格安の均一料金というコインパーキングも多く、調べてみると山手大塚タワー近くのコインパーキングで18時~翌朝8時まで600円という場所を発見。池袋北口は繁華街の中心部なので駐車料金も高額ですが、大塚であればクリアできそうという考えでした。というわけで無事駐車できました。

両ホテルとも2,500円で予約できましたが、アパ直ではなく一般の宿泊予約サイトで調べてみると同じホテルでも3,545円と1,000円以上高く設定されていました。決済方法ですが、池袋北口は予約時のクレジット決済が必須、大塚は現地決済も可能でした。

デスクワーク環境は?

池袋北口のデスク周り

大塚駅から山手線で池袋駅へ移動し池袋北口へチェックイン。まず、デスクワーク環境をチェックしてみると、ノートパソコンを置いても資料を広げられるくらいの余裕がありました。また、デスクチェアに座って前後のスペースを確認してみたところ、結構お腹の出ている筆者でも楽々椅子を引くことが出来ました。池袋北口は繁華街なので夕食も済ませ再び大塚へ移動。

山手大塚駅タワーのデスク周り

山手大塚駅タワーのデスクワーク環境ですが、デスクの形が斜めに切られており、池袋北口に比べるとかなり狭い印象を受けました。また、チェアとベッドの隙間もほとんどなく、太股の辺りがデスクの引き出し下部に当たってしまうような状態。長時間のデスクワークは難しいと感じました。

いずれにしても、両ホテルともにインターネット環境は問題ないものの、デスクチェアは簡易的なものであり、長時間座ってのデスクワークには向かないと思われます。ビジネスホテルによっては、この記事のように長時間デスクワークを前提とした仕様もあり、テレワークで利用しようとする場合には必要な設備や備品などのチェックが必要でしょう。

テレビやベッドは?

山手大塚駅タワーはまだ新しい施設で初利用だったのですが、情報によると大浴場があるとのこと。アパホテルの大浴場といえばサウナに冷水浴もセットが定番。就寝前にゆったりしようという目論見で向かうもオーマイガー。露天風呂はあるもののサウナも冷水浴もカットされていました。残念。

山手大塚駅タワーは20階建てで眺望の良い客室に当たる可能性も高し。鉄道ファンとしては嬉しい大塚駅ホームを望む客室、しかも8階というナイスポジション(あまり高層だと電車がよく見えない)がアサイン。

テレビのポジションは池袋北口がデスクの奥に斜め置き、山手大塚駅タワーはベッドのボトム上に壁付けという仕様。デスクに座ってテレビを見るというスタイルならば池袋北口に軍配です。ベッドに寝ながらテレビという点でいうと山手大塚駅タワーが勝るような気がしますが、頭を起こして足下方向へ視線を注がなくてはなりません。

アパホテルのベッドは“クラウドフィット”というオリジナルベッドです。高級ホテルで知られるシーリーと共同開発したアパ肝入りのマットレスであります。池袋北口はこれまで経験したのと同様のフカフカ感でしたが、山手大塚駅タワーは少しホールド感のある印象。下部にスーツケースが収納できる空間がとられておりベッドそのもののポジションが高くなっているのでそのせいかと思いましたが、確認してみるとキチンとクラウドフィットでした。いずれもデュベスタイル。清潔感の高い寝具で心地よい寝心地です。


いろいろレポートしましたが、それにしてもこれで2,500円とはハイコスパ過ぎであります。

そもそも2,500円プランは「新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当社ができる協力を行うべく、テレワークでの利用や長時間通勤による感染リスクの軽減等、幅広い用途でご利用を頂けるように」(公式サイトより)することが目的といいます。

実際のゲストはビジネスマンも見受けましたが、料金のインパクトからか若者がかなり多く見られ、このチャンスにホテル泊というような若いカップルも多数見受けられました。どこまでホテル側の思惑とフックしているのかとわかりませんが、アパホテル公式サイトからの予約が条件ということで会員数も増えたことでしょう。

テレワークや長時間通勤といった感染拡大防止というホテル利用目的に限らず、2,500円は様々な層の利用者にフィットし人気を集めています。仕事柄、個人的にはこの料金でいろいろなアパホテルを知ることができる機会になるので有り難いです。アパホテルにも立地や設備など様々なタイプがあるので、お試し気分で利用してみるのもいいかもしれません。

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