「アベノマスク」回収箱を設置 長与町

政府支給の布マスクが不要な場合に入れてもらう「回収箱」=長与町役場

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため政府が全世帯へ配る布マスクについて、西彼長与町は不要な人から提供してもらい、必要とする町内施設などへ配布する。1日から町役場や公民館、スーパーなど計17カ所に「回収箱」を設置し協力を呼び掛けている。
 全世帯配布の布マスクは安倍晋三首相の肝いりで「アベノマスク」とも呼ばれている。町健康保険部によると、手作り布マスクや不織布マスクの価格安定などでマスク不足も徐々に解消してきたといい、「(政府のマスクを)使わない人がいれば有効活用できないか」と5月初旬に町の対策本部会議で回収を決めた。その後、マスクの有効活用を要望するメールも町民から届いたという。
 町内ではまだ政府のマスクが届いていない世帯もあり、未開封に限り回収することを自治会の回覧板やホームページなどで告知している。回収箱は7月末まで置き、集まった数とニーズを踏まえ児童館や各種施設に配る予定。同部の志田純子部長は「せっかくもらったものを無駄にせず、足りていない所で喜んでもらえれば」と話す。
 9日、町役場の回収箱にはマスク数セットが入っていた。同町斉藤郷の主婦(70)は「手作りマスクを5、6枚使っている。現物はまだ来ないが、役に立つなら回してもいい」と納得の様子だった。

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