東京オリピックの米テレビCM売上、すでに1,000億円超え 東京オリンピックのアメリカ放送権を持つ米NBC Universalでは、東京オリンピックのテレビ・コマーシャルの広告契約が昨年中に1,000億円を超えたと発表。前回のブラジルでのオリンピック(2016年)を大幅に超えるペースだという。

東京オリンピックの広告収入はリオを上回る見込み

米NBC Universalは、今夏の東京オリンピックの放送中に流すTVコマーシャルの広告契約が、昨年のうちに1ビリオン・ドル(約1,000億円)を超えたと発表。2016年にブラジルのリオ・デジャネイロで開催された夏季オリンピックにおける広告契約状況に比べ、東京オリンピックの広告契約はかなり速いペースであり、リオ・オリンピック時の広告収入の合計1.2ビリオン・ドル(約1,200億円)を上回ると予想しているという。

オンラインでTV番組を見る視聴者への広告も

インターパブリック・グループ・オブ・カンパニー社の調べによると、2019年のアメリカのTV広告は前年度に比べて3%減で、2020年も減少傾向だと予想されている。しかし、デジタルメディア広告は2020年には11%増加する見込みで、TVや新聞、雑誌、デジタルなどのすべてのメディア広告のうちの60%を占めると予想されている。

NBCでも東京オリンピックのTV放送は、NBCの放送自体をオンライン・プラットフォームなどを使用して視聴する人たちの方が多いと見込んでおり、ソーシャルメディアのプラットフォームのひとつとして、ツイッターで一部の映像を配信することを発表。これまでの「TV放送を家族や友人たちと複数で見る」というモデルから、「オンライン・プラットフォームを利用してひとりで見る視聴者(single audience)」への広告拡大へシフトしている。NBCはオリンピックのアメリカ放送権を2032年まで所持しているため、ソーシャルメディアとの様々な新しい試みを進めていく予定だという。

2020年1月8日

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