MotoGP:延期されていたイタリアGPの中止が決定。パンデミックと開催日程の再編成が影響

 6月10日、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)、IRTA(国際ロードレーシングチーム連盟)、MotoGPを統括するドルナスポーツは、ロードレース世界選手権MotoGPのイタリアGPの開催を中止することを発表した。

 ムジェロ・サーキットで5月29~31日に開催される予定だったイタリアGPは、新型コロナウイルスの感染拡大が影響して4月7日に開催延期が決定していた。それ以降の状況により新たな開催日程が発表される予定だったが、今回中止されることが決定した。

 MotoGPがムジェロで初めて開催されたのは1976年。1991年に大幅な改修工事が実施されて以来は、毎年イタリアGPとして開催されてきた。

 ドルナスポーツの最高経営責任者であるカルメロ・エスペレータ氏は「ムジェロの開催中止を発表することは心苦しい。残念なことに、今シーズンはパンデミックと開催日程の再編成によるロジスティクスおよびオペレーションの問題を解決する手段を見つけることができなかった」とコメント。

「ムジェロは世界で最も美しいサーキットのひとつであり、イタリアGPのホームと呼べることをとても誇りに思っているから、これは大きな損失だ」

「ドルナを代表して、状況の改善を待つ間、ファンの理解と忍耐に改めて感謝している。来シーズンにムジェロに戻り、素晴らしいレースウイークになることを楽しみにしている」

 今年のロードレース世界選手権は、3月6~8日の第1戦カタールGPにおいて最高峰のMotoGPクラスは開催中止となったが、下位クラスのMoto2、Moto3クラスだけシーズン開幕を迎えている。

 エスペレータ氏によれば、近々新カレンダー案が発表される予定。7月17~19日にヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われるスペインGPが第2戦となり、全12~16戦の構成となるようだ。

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