救急車の出動回数が減少…コロナが影響? 高齢者の転倒によるけがなどが減少

救急車(イメージ)

 横須賀、三浦両市での救急車の出動回数が、2019年の同時期に比べ大きく減っている。今年4、5月はいずれも前年比で400件以上減少。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛要請などの影響も考えられる。

 両市を管轄する横須賀市消防局によると、19年1月1日~6月9日までの救急車の出動件数は横須賀市1万776件、三浦市1463件の計1万2239件。一方、今年の同期間は横須賀市9147件、三浦市1135件の計10282件で、1957件減少した。

 特に顕著だったのが4、5月。4月は前年同月比で約450件減、5月は同約420件減で、緊急事態宣言の発令時期(4月7日~5月25日)と重なる。また、1~3月も前年より減少した。

 横須賀市消防局は「外出自粛要請の影響かどうかは、はっきりとは分からない」とするものの、全体の傾向として「転倒によるけがや、高齢者の軽症者搬送が減っている」という。また、例年冬場に多い発熱など風邪の症状による救急車の要請も減少。「マスク着用の習慣化で減ったことが考えられる」と説明する。

 緊急事態宣言は解除されたが、外出を控えている人は現在も一定数いるとみられる。市消防局は「熱中症にならないよう、エアコンは設定温度を下げ、窓を開けて換気しながら使ってほしい」と呼び掛ける。

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