野生のハンドウイルカ 授乳撮影 海きらら ドローン使い初成功

確認された3頭のハンドウイルカ=大村湾(九十九島水族館海きらら提供)

 長崎県佐世保市鹿子前町の九十九島水族館(海きらら)は6日、西海市西彼町八木原郷沖の大村湾で野生のハンドウイルカが授乳する様子を、小型無人機ドローンを使って撮影することに初めて成功した。同館は「貴重な映像」としている。
 5日に「大村湾にイルカがいる」との連絡を受け、現地で調査。大人のハンドウイルカ2頭と生後間もない子イルカ1頭が一緒に泳いでいる姿を確認した。大村湾で野生のハンドウイルカが目撃されることは多くはないという。
 翌6日、同館は、長崎大の研究員らと共に現地でイルカ3頭を上空から撮影していたところ、タイミングよく授乳する場面を捉えることができた。ドローンを操縦した同館イルカ課係長の佐藤瞭一さん(26)は「イルカの授乳は通常水中深くで行われ、時間も約10秒と短い。撮影できたのは貴重だ」と話す。
 佐藤さんによると、野生のハンドウイルカの生態は不明な点が多く、同館は引き続き長崎大と連携し、3頭を追跡調査する予定。佐藤さんは「海でクジラやイルカなどを目撃したら、海きららに連絡してほしい」と呼び掛けている。
 撮影した動画は九十九島パールシーリゾートのツイッターやインスタグラムで閲覧できる。

野生のハンドウイルカの授乳の様子=同

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