【新型コロナ】鮮やか浴衣生地 高校生が手製マスク寄贈

山田さん(左)から山口町長に手作りの布マスクが贈られた=箱根町役場

 新型コロナウイルスの感染防止のため、神奈川県箱根町在住で県立山北高校3年の山田紗莉奈さん(18)が10日、不用になった浴衣を再利用した手作りの布マスク20枚を同町に贈った。

 浴衣の柄を生かした鮮やかな色合いが特徴で、中にワイヤを入れて形を整えたり、耳に掛ける部分の長さを使う人に合わせて調節できるようにしたりと、細やかに工夫されている。

 児童養護施設「箱根恵明学園」(同町宮ノ下)で生活する山田さんは、新型コロナの影響による休校期間中に「自分にできることを」と、Tシャツなどを使った布マスクを作製し、一緒に暮らす児童らに配っていた。

 5月ごろ、町内の有志から不用になった浴衣が同施設に譲られたことを受け、活用を思い立ったという。

 将来は大学に進学して保育士を目指すという山田さんは「感染予防に役立ててもらえればうれしい」と話した。マスクを受け取った山口昇士町長は「大切に使わせていただく」と感謝した。マスクは町幹部職員が使用する予定という。

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