多文化交流施設「川崎市ふれあい館」や市の男性職員に在日コリアンへの虐殺などを予告する脅迫文を送り、業務を妨害したとして、県警捜査1課と川崎臨港署などは12日、威力業務妨害の疑いで、同市川崎区大島1丁目、元市職員で無職の男(69)を再逮捕した。調べに対し、同容疑者は同館宛てについては容疑を認め、「(男性職員と)トラブルがあった。陥れようとした」と供述しているという。
再逮捕容疑は、今年1月までに同館宛てに「在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう」などと記載した年賀はがきを、同市の男性職員宛てに「ふれあい館を爆破する」などと記載したはがきを送って、それぞれ1月4日と27日に同館職員に点検させるなどして業務を妨害した、としている。
同課によると、同容疑者は男性職員宛てについては「覚えていない」と否認しているという。
同容疑者は今月2日、白鵬女子高校に爆破予告文を送ったとして同容疑で逮捕され、12日に横浜地検川崎支部に起訴された。その脅迫文の差出人には、今回の宛先の男性職員の名前が使われていたという。
川崎市内では昨年11月~今年2月、小中学校や県立高校などにも脅迫文が送られていた。同容疑者が市を退職後に勤めた複数の会社などに数年前に脅迫文が送られていたことも新たに判明し、県警は関連を調べている。
また今年3月、同館のごみ集積場に模造刀と木刀が置かれているのが見つかったが、県警は脅迫とは無関係であることを確認したという。