全校生徒40人「校内高総体」で思い出刻む 北松西、教職員らと対決 小値賀島唯一の高校 成長した姿を保護者らに

後輩からのメッセージカードを手に笑顔を見せる3年生=北松西高体育館(提供)

 北松西高の「校内高総体」がこのほど、北松小値賀町の同校グラウンドなどで行われ、全校生徒40人がそれぞれ取り組んできた部活動の成果を披露した。
 小値賀島唯一の高校。中止となった県高総体代替イベントの対外試合に臨むのが難しいため、教職員らが「仲間や後輩との思い出を胸に刻み、成長した姿を保護者らに見てもらおう」と企画した。
 「校内高総体」は開会式から始まり、吹奏楽部の演奏が流れる中、選手たちが入場行進。井上潤一郎校長のあいさつなどに続いて、バドミントン部の川口みさとが選手宣誓した。
 競技は四つの運動部が順番に実施。他部の生徒や教職員らが応援して盛り上げた。陸上部は1600メートルリレーなど計3種目を行い、3年生の守山一徳が総合優勝。バドミントン部とソフトテニス部は個人戦で競った。
 たった1人の野球部員で3年生の神崎耕輔は、教員チームを相手に「リアル野球盤」で対決。結果は神崎が日々、打撃マシンで鍛えてきた力を発揮して、14-9で快勝した。
 閉会式では、男女計20人の3年生が後輩たちから贈られたメッセージカードを手に、笑顔で記念写真に納まった。松添秀喜教頭は「皆さんの熱い姿勢に感動した。大切なのは結果ではなく、経過かもしれない。この1年、チームでやってきたことを自信に、今後の飛躍につなげてほしい」と心のこもった島の“高総体”を締めくくった。

教員チームを相手に伸び伸びとプレーする野球部の神崎=北松西高グラウンド(提供)

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