「今年も見られて良かった」 ハナアオイ約700株が見頃

水田沿いに咲く色とりどりのハナアオイ=南足柄市千津島

 南足柄市千津島の「ハナアオイ農道」で、水田沿いの農道に植えられたハナアオイ約700株が見頃を迎えている。6月末まで見頃が続くという。

 赤や白、ピンクと色とりどりの花が、田植えを済ませた水田の緑との対比を鮮やかに際立たせている。毎年のように訪れるという開成町の60代の夫婦は「花を見ると心が和む。今年も見られて良かった」と笑顔だった。

 ハナアオイは約20年前、この地域で区画整理が行われたのに合わせ、「近くの開成町のあじさいまつり会場と一緒に楽しめるものを」と市と地元有志が植栽したことがきっかけ。その後は地元グループ「千津島花紀行」が毎年種から苗を育てて植えたり、草刈りをしたりと大切に育てている。

 例年この時期には「ハナアオイまつり」が開催されるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でまつりが中止に。それでも来訪者のため、手入れは欠かさなかった同グループの高橋達之会長(85)は「少しでも見に来てくれる人がいると、育てたかいがあった。収束したら、来年はまつりも開催したい」と話した。

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