「ブルーマンデー症候群」の対処法を知って、コロナ在宅勤務明けを快適に過ごす

「仕事が始まる月曜日の事を考えると仕事のプレッシャーから気分が憂鬱になる」、ブルーマンデー症候群が現在増えてきています。

コロナによる在宅勤務から会社出社が始まり、朝起きれるか不安になる。電車に乗ることへの恐怖や自転車・車で出勤する事への億劫さなどから、自宅を出て出勤すること自体がストレスとなり、ブルーマンデー症候群を引き起こしています。


ブルーマンデー症候群は人間誰しもが経験すること

この反応は環境変化によるもので、人間誰しも経験する反応です。それ自体は決して特別な事ではないのですが、意識して少しずつ心と体を元に戻そうとしないと、パニック障害やアフターコロナうつと呼ばれる辛い症状が出てしまうリスクを秘めているのです。

コロナ以前から「月曜になると気分がのらない」、「朝起きられない」、「土曜日は元気だったのに日曜の昼過ぎから気分が憂鬱になる」などの症状があった方は特に注意してほしいですし、コロナ後も「会社に行こうとすると気持ちが乗らない」、「会社でも集中できない」などの症状があれば、ぜひ以下をチェックしてみてください。

この中で1つでもチェックがついても要注意。ブルーマンデー症候群になりやすい可能性を秘めていますので、以下、一つずつ解説していきます。

寝不足は不調の元凶となる

Check1にチェックがついた人へ
コロナに自分がかかるかもしれない不安や、空いてしまった時間を退屈しのぎについついお酒の量が増えてしまったのかもしれませんね。お酒は睡眠リズムを崩してしまいます。

入眠しやすいと思って寝酒を飲んでも、脳に耐性がついてしまい、量を飲まないと眠くならなくなりますし、アルコールが分解されると早く起きてしまったり、中途覚醒し、それから寝れなくなります。

睡眠不足は睡眠負債といって体と心をむしばむため、「アルコールは日曜は飲まない」、「アルコールの含有量を薄くする」など体からアルコールをぬく習慣を作っていきましょう。一気に抜こうとするとイライラし、眠れなくなるリスクがあるため、意識して少なくしていきましょう。

Check2にチェックがついた人へ
夜遅くまでのネットサーフィンもブルーライトにあたるとこれもまた睡眠の質が落ちます。深い睡眠がとれなくなり、深い眠りで体と脳が休まるのを妨害しています。

深い眠りがないと眠れた感覚が無いため、朝起きるのも億劫になりますし、仕事をしようと前向きにもなれません。まずは睡眠の1時間前にはネットを見るのを停止しましょう。

Check3にチェックがついた人へ
起きる時間、寝る時間を決め、ポストイットに書き、見えるところに"文字で見える化"しましょう。体は時間的なリズムを体内時計で刻んでいます。決まった時間の就寝と決まった時間の起床で睡眠の質と朝の目覚めも良くなり、仕事に行くモードを作ることができます。

Check4にチェックがついた人へ
外に出て太陽光を浴びていないと、セロトニンというホルモンが出にくくなります。セロトニンは「よしやろう!」と前向きになる気分を支えますし、寝る時、眠たくなるために必要なメラトニンというホルモンの原料となるため良い睡眠も導きます。

土日しっかり陽に浴びて体内から元気を作ることをお勧めます。在宅勤務中、人とほとんど話していない人は、話を伝えるために脳内で事柄をまとめるだけで疲れてしまいます。しかし会社人として会話は大切ですので、翌日何を話そうかノートに書きながら準備をしてください。

その際、順序立ててではなく、まず気になってる事、伝えたい事を列挙して、書いた物を見て、消したりまとめたり校正作業を繰り返す事で会話する自信と勇気が出てきます。

バランスの良い食事と落ち着いた時間の確保を

Check5にチェックがついた人へ
タンパク質は体にとても大切なアミノ酸を作り出します。炭水化物は糖にもなり、糖は脂質になりますが、アミノ酸はタンパク質がないと作れません。

在宅勤務中に体重が増え、慌ててダイエットをするあまり、タンパク質(お魚やお肉等)をキチンと取れていないと体はだるく動きません。繊維質や、ビタミン、ミネラルも忘れずに摂り、バランスよい食事が大切です。

Check6にチェックがついた人へ
仕事が減った場合は、生活と直結するため、焦りがまず先に出てしまいます。ぼーっとしている時でも人の体は常に危機対応をしようと準備するため、様々なマイナスな感情を集めてしまうという脳のメカニズムがあります。そのため仕事の未来を見れず、不安が大きくなり身動きがとれなくなるので、"今ここにだけ"気持ちを集中させてください。

仕事と関係ない気になる箇所のお掃除でもいいです。植木いじりでも良いです。脳を不安脳から何かに集中できる集中脳に切り替えてから、仕事の将来性やこれからの変化についてじっくり考える落ちついた時間を作ってください。

困りごとは言葉で吐き出す

Check7にチェックがついた人へ
以前から人間関係で困っていた場合、今こそ環境を変えていく良いチャンスです。なぜならこれからは恐らく仕事上の環境が大きく変わるため、組織全体で働き方を見直す良いチャンスだと誰もが認識をする良い時期です。

本来組織の中で一人でも困っている人がいたら、それは組織の問題なのです。問題の原因となる人がいるかもしれません。困りごとがあれば仕事のパフォーマンスは完全ではないし、問題の人は別の悪影響を与えているかもしれません。

自分だけで抱えず、困っている事を少しずつ周囲に話してみてはどうでしょう。今はチーム全体で力を出す時ですから、自分の困り事はチームや組織の困りごとでもあると思い勇気を出して伝えてください。すぐに結果が出ない、周囲も共感してくれないかもしれませんが、困りごとを言葉で吐き出すだけでも、心の安定は保てますし、大きな前進です。

Check8にチェックがついた人へ
上司やリーダーの指示があいまいなのは、致命的です。その時はぜひ「~しないでください」という伝え方ではなく、「~してください」という願望を伝えてください。

その時に「~する事はこういう理由です。~してくれたらこんな結果になります」と意味や意義を伝えてください。「願望+理由+意味」は人を動かす魔法の声かけです。必ず動き出します。

私は組織の心理学が専門で、Check6,7,8については常々組織コンサルタントとして向き合っています。言い方のバリエーションを変えるだけでも効果は必ず出ますので、まずあきらめずトライしてください。

6,7,8の行動力、勇気などの気力を支えるためにも1~5の改善はぜひ行ってください。きっとあなたのブルーマンデーは消え、ニューノーマル時代を生き抜く大きな力となります。

© 株式会社マネーフォワード