アキュラ、非対面営業などでコロナ禍でも最高売上目指す

アキュラホーム(東京都新宿区)は6月16日、コロナ禍における取り組みについて記者発表会をオンラインで開催した。無人モデルハウスやオンライン商談により、過去最高の前期(2020年2月期)を上回る売上を目指す他、工務店ネットワーク「ジャーブネット」の会員間連携強化を図る。

2020年2月期は売上高が過去最高の467億円、営業利益は13.9億円で過去3番目となった。今期は5月の展示場来場者が前年同月比92%減になるなど落ち込んだが、埼玉県さいたま市のロボットを用いた無人モデルハウスがマスコミ報道など大きな反響を呼んだ他、ウェブ商談も進めた。

商品では4月29日に15倍耐力壁を使った「大空間の家」を発売。本体価格は30坪で1547万円(税込み)~で、従来だと総額で2630万円かかったところを2割削減の2100万円程度で提供できるようにした。固定費13億円、直接原価を10億円削減。総合展示場5カ所の撤退も決めた。

宮沢俊哉社長は「これまではコロナ禍を乗り越えようと考えていたが、これからはウィズコロナの思想で事業を進めていく」と説明。営業面でのむだの削減へロボット接客やオンライン営業を積極的に活用する。商品はテレワーク空間や防災、空気環境といった点に注力していく。6月は前年同月を上回る受注を見込み、「7~8月の受注で今期の業績がほぼ決まるが、過去最高の売上高はいけるかもしれない」と意気込みを見せた。取締役や執行役員は年俸や夏季賞与の一部返上を行うが、従業員の夏季賞与は前年比11%増の水準とする。

ジャーブネットでは「工務店の連携が進んでいる」と評価。ペットなど特定のテーマを深掘りするナレッジチームはが今は25あるが、100を目指すという。

宮沢社長はコロナ禍での非対面営業や低価格化などの取り組みを語った

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