Toyota Technical Center Shimoyamaで鍛えられた新型IS
ニュルブルクリンクの経験を基に設計
2019年4月に愛知県豊田市下山地区に新設した車両開発用のテストコースは、自然の地形を活かした約75mの高低差と多数のカーブに様々な路面を組み合わせた、全長約5.3kmのコース。
新型ISは、この走行試験の結果に基づいてドライバーの入力に対する俊敏な応答性やばね上の無用な動きの抑制など、路面状況や走行シーンに応じて徹底的にチューニングを行った。
またステアリングやペダルの初期応答だけでなく、「戻す」際のコントロール性の向上にも取り組むことで一連の運転操作をより滑らかなものとした。
レスポンスや乗り心地を徹底的に向上
2.5Lハイブリッドモデルはアクセル開度に対するエンジンとモーターの駆動力制御を変更。2.0Lターボモデルではドライバーのアクセル開度などから走行環境を判定し、シーンに応じて適切なギア段を設定するアダプティブ制御を採用、よりリニアなレスポンスを実現した。
またサイドラジエーターサポートの補強などによりボディ剛性を高めることでハンドル操作に対するレスポンスなど運動性能も高めるとともに、ノイズや振動を徹底的に排除し乗り心地を向上させた。
運動性能の高さを予感させるアグレッシブなデザイン
ワイド&ローでスポーティな外観
新意匠のスピンドルグリルはグリルの先端を起点に立体的な多面体構造とすることで押し出し感を強調。また、スピンドルをモチーフとしたブロック形状とメッシュパターンを組み合わせ、スポーティな印象とした。
またエクステリアカラーは、強い陰影により造形を際立たせるソニックイリジウムと、金属質感と高光沢を実現したソニッククロムの2色を新規開発。
さらに“F SPORT”では専用のFメッシュパターンを採用。その他にもグリルロア部のエアインテーク、専用19インチアルミホイールなどを採用し、エモーショナルな走りのイメージを際立たせた。
ツートーン配色で広がりのある室内空間
インパネ上部やドアパネルを有彩色のツートーン配色とすることで、左右方向の広がりを強調するとともに、乗車時に高揚感を感じさせるカラーコーディネートとした。
またレクサスの新たな加飾表現として、ドアトリムの一部に複数のエンボスラインを交差させたグラフィックパターンを採用。素材の質感表現にこだわったスポーティな室内空間を演出する。
さらにマルチメディアシステムではSmartDeviceLink、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。10.3インチタッチワイドディスプレイにスマホを連携することで画面操作や音声操作が可能になるなど、利便性を大きく向上させた。
「Lexus Safety System +」を含む先進安全技術の採用
単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大し、交差点右折前に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能となった。加えてドライバーの操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする緊急時操舵支援や低速時の事故予防をサポートする低速時加速抑制などの機能を追加。
新型ISではその他、「レーダークルーズコントロール」「レーントレーシングアシスト」「オートマチックハイビーム」「ロードサインアシスト」「ドライバー異常時停車支援システム」など先進安全装備を積極的に導入している。
新型ISの主なスペック(北米仕様プロトタイプ)
■全長:4710(+30)mm
■全幅:1840(+30)mm
■全高:1435(+5)mm
■ホイールベース:2800(±0)mm
■パワートレイン:直列4気筒2.0L直噴ターボ/直列4気筒2.5Lハイブリッドシステム/V型6気筒3.5L
■タイヤサイズ:18/19インチ
※()括弧内は従来型比