IIJとカウスメディア、農業IoTシステム向けの太陽光充電DIYキット「LoRaWANソーラー基地局DIYパッケージ」を販売開始

株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、水田の水位と水温を測定するIoTセンサーや、複数のセンサーからデータを収集してクラウドに送信するための無線基地局、測定値を遠隔からスマートフォンで確認するための専用アプリなどをセットにした「水管理パックS」を2020年3月より提供している。このパックに含まれる無線基地局Kiwi Technology製「TLG3901BLV2」は屋内での設置を想定しており、長距離(約1~2km)の無線通信ができる無線方式LoRaWANに対応している。しかし、IoTセンサーを設置している圃場までの距離が遠い場合や、基地局と圃場との間に建物など遮蔽物がある場合には、データ通信が不安定になることがあり、無線基地局を圃場脇や空き地など屋外に設置するには、電源の確保が必要だった。このほど、IIJと株式会社カウスメディアは、LoRaWANに対応した無線基地局の屋外での利用ニーズに応え、太陽光充電ができるようソーラーパネルや充電式バッテリーなどをセットにした「LoRaWANソーラー基地局DIYパッケージ」を共同開発し、主に農業経営体向けにカウスメディアのWebサイトで販売を開始した。提供価格は税込50,980円。このパッケージは、ソーラーパネル、充電式バッテリー、USB出力対応充電コントローラーなど、安価に組み立てられるような必要部材のセットで構成されている。IoTセンサーを設置している圃場までがLoRaWANの無線が届く範囲(約1~2km)を超えた場所にある場合や、基地局と圃場との間に建物など遮蔽物がある場合で、電源確保が難しい圃場脇、傾斜地などで利用できる。

設置例このパッケージは、水管理パックSと組み合わせて使用することを想定しているが、河川監視や屋外インフラ設備監視など農業以外の用途にも活用できる。

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