【新型コロナ】氷川丸が3カ月半ぶり営業再開 船内、テープで感染予防策

感染予防のため見学できる区画を制限した操舵室=16日、日本郵船氷川丸

 横浜市中区の山下公園前に係留されている日本郵船氷川丸が16日、3カ月半ぶりに営業を再開した。新型コロナウイルスの感染予防対策が施された船内に親子連れやカップルらが“乗船”、ひとときの船旅気分を楽しんだ。

 見学時の密集を避けるため、船内では客同士の距離を取るように誘導。横浜港を一望できる操舵(そうだ)室は、大きな舵輪や計器などの操船機器に触れないようにテープが張られた。大学生の女性(25)と訪れた都内の男性会社員(25)は「平日に2人きりで見学できるのはいい。コロナが収束してテープが外されたら、2人で舵(かじ)を取りたい」と話した。

 氷川丸は1930年に横浜で竣工(しゅんこう)した貨客船で、横浜港のシンボルとして親しまれている。金谷範夫船長(69)は「この日を一番喜んでいるのは氷川丸だろう。細心の注意を払って感染対策を施している。多くの方に船の雰囲気を楽しんでほしい」と話している。

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