NECプラットフォームズ、LPWAを活用して水位情報をリアルタイムで可視化する「河川水位IoT監視パッケージ」を販売開始

近年、局地的な大雨等が頻発し全国各地で浸水被害が問題となっており、特に市街地を流れる中小河川において、水位の上昇により水はけが悪化し建物や土地、道路が浸水する内水氾濫のリスクが高まっている。内水氾濫は、急激な水位の上昇により短時間で被害が拡大する恐れがあるため、河川水位のリアルタイムな状況把握と住民に向けた防災情報発信の重要性が高まっている。NECプラットフォームズ株式会社は、中小河川向けに広域無線通信技術(LPWA)を活用して、河川に設置した水位センサーからリアルタイムに水位情報を収集し、クラウド上で可視化する「河川水位IoT監視パッケージ」を販売開始した。同パッケージでは、水位センサー子局を通じて収集したデータがLPWA網を介して無線集約局(親局)へ送られ、そこで解析された水位情報をインターネットで住民に公開する。ネットワークの構築、水位センサー子局の設置、住民に公開するシステムの運営、保守までをワンパッケージ化し役務提供することで、短期間での導入・サービス開始が可能だ。詳しい特長は以下の通り。

1. インターネットを通じて水位情報をリアルタイムに公開
2. 導入から保守までをワンパッケージ化して短期間でサービス開始が可能
3. LPWA網を構築して広域エリアを柔軟にカバー
4. 河川水位測定に最適化した水位センサー子局で長期稼働を実現

水位センサー子局既に静岡県掛川市において実際の環境下での動作検証を重ねており、2019年10月に発生した令和元年台風第19号の記録的な大型豪雨時に、掛川市の協力のもと河川の水位を観測してリアルタイムに水位情報を可視化することが確認できた。また、2019年11月~2020年3月まで掛川市と市内5箇所で稼働検証を共同で行い、安定した通信で想定通り動作することを確認しており、5月より掛川市では住民に向けて河川の水位情報を公開するサービスが始まっている。NECプラットフォームズは、同パッケージを今後5年間で中小河川を有する40自治体向けへの販売を目指すとした。

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